この日記は6月5日に書いています
あーあ、helium.ruby-lang.orgも記事になってるよ。いかんよなあ。
また5月28日には,「Ruby」の公式サイトに不正侵入があったことが公表された。「何者かがhelium.ruby-lang.orgに侵入していたことを,2004年5月28日にサイト管理者が確認した」という。やはり原因はCVSのセキュリティ・ホールと見られる。ただし,chrootと呼ばれるセキュリティ対策ツールを使用し,CVSに侵入されても他のプロセスやファイルに不正な操作ができないようにしていたため,他のサービスやコンテンツへの影響の可能性は低いと考えられるとしている。また,公式サイトに置かれていたruby-1.8.1.tar.gzとruby-1.6.8.tar.gzには改ざんがないことが確認されたという。
完全に安全かどうかを証明するのは不可能に近い。 一番ありそうな(かつ楽観的な)推測は以下の通りである。
しかし、実際にはrootを奪われたと想定して検証する必要がある。 しょうがないんで最低限のデータ(CVS, FTP, WWW)だけ検証し、 残りは証拠を保全した後、クリーンインストールしよう。
すでにみなが知っている小学校6年生が殺害された事件について。 同世代の娘を持つ親としては関心を持たざるをえない。 子を失った親にも同情するし、事件を起こしてしまった子供の将来と、 その子の両親の気持ちを想像すると心が暗くなる。
マスコミではチャットや掲示板などでのトラブルが原因ではないかとの推測が流行している。
確かにメールやチャット、掲示板などでは実際対面して話すのに比べて、 フレーミングが発生しやすいのは事実だ。 メールなどを使うようになって、 もう15年以上が経つが、私自身もそのような経験が何度もある。 後で反省することも多い。苦い思い出だ。
フレーミングの原因を考えるに
などだろうか。
小学校高学年といえばまだ言語能力が発達していない面もあろうから、 そのような影響を多く受けやすいということはありえるかもしれない。
が、だからといってメディアのあおり方が適切だとはとても思えない。 まあ、原因の一部を大きく取り上げるのはマスコミの常套手段だが。
ちなみにうちの娘たちの周辺は、そこまで「いんたーねっと」を使ってないようだ。 YAHOO!きっずくらいは使っているようだが。
サイバーノーガード戦法についてツッコミが来た。
実はどうして私にその質問が来るのかやや疑問ではあるが、 たぶん5月29日のエントリに法的措置について書いたので、 そのことに関してであろう。 普段なら笑い飛ばすところだが、 「冗談を真面目に考察する」のもこの「にっき」の持ち味のひとつではないかと 感じているので、後ればせながら改めて考えてみたい。
まず、サイバーノーガード戦法とはなにか、というところからまとめたい。
サイバーノーガード戦法という単語の オリジナルと思われる文章では、以下のように解説されている。
その1 セキュリティへのコストを切り詰めて、脆弱性あってもいいやで安価に開発。サーバ管理者もセキュリティまでわかる人は単価高いので、安いサーバモンキー程度ですませる。予算があったら保険に入っておく。
その2 冒頭の文章=このサイトがメソッドAで運用されていることを掲示する。
その3 脆弱性の指摘があったら「うちはノーガード戦法だから、余計なことをいうな。」とつっぱねる。
その4 脆弱性をついた攻撃あるいは脆弱性の情報公開があったら、相手を不正アクセス法と威力業務妨害で告訴する。今回の事件でわかるように、脆弱性を放置し個人情報を漏洩させても運営者は全くおとがめなしで安全である。これは運営者からすると、訴えたもん勝ちといえる。警察のお墨付きというわけである。
その5 もし、本当に被害が発生したら、迅速にお詫びのメールを被害者に送付する。世間がうるさかったら、商品券でも送る。商品券のコストがセキュリティ投資のコストを上回る可能性はまずないので、これでも損ではない。
なお、タイトルにある「安全」というのは、運営者が安全という意味で利用者はきわめて危険な状態におかれる。
さて、この戦法にはいくつかの問題がある。
ということで、真面目に考察した結果、サイバーノーガード戦法は、 有効な局面が極めて限られるので採用できない、というのが結論だ。 そもそも我々は個人情報なんてほとんど持ってないし。
そういう観点からは、ACCSをはじめとする「サイバーノーガード派(なんてくくってよいのか?)」に対応は残念だ。
そういう観点からはサイバーノーガード戦法には賛成できない。
真に対抗すべき悪意ある存在に対しては無力で、 さほど悪意がない「警告者」を恫喝する結果を招くだけだから。
さて、この言葉の発端となったoffice氏の行為については、 その行為に問題があったとは私も思うが、 問題の所在はイベント会場で個人情報を漏洩してしまったことにあって(それがどのような罪に該当するのかは知らない)、ACCSから情報を入手できてしまったことではないと思う。 ACCSの脆弱性は、情報の入手に成功してしまって、 はじめて脆弱性の存在が分かるようなタイプである以上、 彼の行為の問題はそこにはない(はず)。 「被害者」としてのACCSの怒りは想像できるが、 だからといって自分の落ち度を棚に上げて、 一方的にofficeに責任を押しつけてよいわけではない。
今回のruby-lang.orgのクラックについてだが、 たとえばhelium(ホスト名)のCVS脆弱性を突いて、 本来保護されている領域に侵入して、ファイルシステムを「改竄」した行為は 不正アクセス以外の何者でもないと思う。 よって議論の余地はないはずだ。 もし、侵入者が特定できたならば(残念なことにかなり可能性は低いが)、 彼はそれを償う必要がある。 特定できなくても彼が犯罪者であることには変わりはない。 すくなくとも日本の法律の下では。
我々にも落ち度があるのは認めざるをえないが、 だからといって犯罪者が免責されるわけではない。 実際、この一連のコストは我々が(特に前田くんが)負担しているのだ。
では、思考実験として、CVS脆弱性を利用してheliumに侵入し、 それを悪用せずに、我々に 「heliumにはCVS脆弱性がありますよ」と警告してきたケースを考えてみよう。
我々は「警告者」が本当に警告だけだったのか、 実際に侵入し、踏み台としての仕掛けを行っている「ほんとは悪いやつ」なのか 区別がつけられない以上、結局は今回行ったのと同じような ホストの再構築を行う必要に迫られたであろう。
が、「警告者」がCVS脆弱性を利用したとしても、 本当に警告のためにしか用いていなかったならば、 我々はその警告者を刑事罰の対象とは考えないだろう。
すごい手間なんで「余計なことをしないでくれ」と激しい怒りを覚えるだろうけど。
追記
KLさんからの指摘にあるように、 ACCSを一方的に「サイバーノーガード派」に分類するのは不適切だ。 ここに謹んで謝罪するとともに訂正する。
元の文章を修正してしまうのは簡単だがフェアでないので、 証拠として残すためにもstrike outだけにしておく。
アサヒ・コムより。
発明対価として200億円の支払いを命じられた(控訴中)日亜化学が、 今後の方針として特許ではなくトレードシークレットを検討中という報道。
また、企業が技術の機密化に流れると、特許制度がめざす社会全体の技術水準の向上や実用化の促進が妨げられる。職務発明を規定する特許法では発明対価の算定基準があいまいで、産業界からは「特許制度が経営の不安定要因にならないように改善してほしい」という声が出ている。
(「特許なんかやめちゃえ」という言葉を飲み込みながら) 確かに「特許の精神」から考えると大きな後退だ。 が、現実の状況を考えるとトレードシークレットの方が「偶然同じ発明をした場合」の被害がないため、 望ましい局面も多いかもしれない。
でも、リバースエンジニアリングができる分野では、トレードシークレットはあまり有効でないなあ。 医薬品とか分析しちゃえば成分分かっちゃうし、ソフトウェアもそうだな。
4839912653
『4839912653』、もうお求めいただけましたでしょうか。
お手元に『コードリーディング』がある方は、おもむろにカバーをはがしてみてください。 カバー裏には面白い(?)ものがあります。いや、たいしたモノじゃないですけどね。
ここからはネタばれ
私が島根なんて僻地に住んでいるものですから、監訳者全員が集まることは、 スケジュール的にも、予算的にもほとんど不可能でした。 だから、あのページの「某所」とは実はIRCだったのです。 それでも同時刻に集まるのが大変でねえ。
お隣から「笹巻き」をいただいた。
笹巻きとは、「ちまき」のことである。「♪ちまき食べ食べ〜」という歌の、あのちまきだ。 家族みんなでおいしくいただいた。
実はこの地方(山陰地方、なのか?)では多くの行事が月遅れ*1で行われる。 だから桃の節句は4月3日に祝われ、ひな人形は3月3日から4月3日まで飾られる。 4月3日を過ぎてひな人形が出ていると「嫁き遅れる」などと言われるわけだ。 引っ越し前までは、うちでは一年中飾られていたような気がするが。 将来、娘に恨まれたりして。いや、迷信だ、迷信。
同様に端午の節句も月遅れだ。だから「ちまき」というわけだ。 そろそろ庭に飾った鯉のぼりを片づけよう。
だから当然お盆も月遅れだ。もっとも、これは全国的にそうなのだが。
しかし、正月は月遅れではない。なぜだろう。
*1 旧暦ではなく、単に一ヶ月遅れ
買う。『アキバ署!』を読むためだ。なるほどねえ。 匿名性による問題というべきか。ストーリーとしては興味深い。
ところで、それとは別に「げんしけん」なる連載があるのだが、 これはもしかすると「現代視覚文化研究会」の略か...あ、あらすじにそう書いてあるじゃん。
私が通った某大学(特に名は秘す)にも同名のサークルがあり、 私は学部1年の時、ごく一時期名簿に名前が載っていたような気がする(活動は何もしなかった)。 ああ、あの頃は若かった。
でも、「東京の大学」じゃないしなあ。
旧来の電子メールの技術とMUAが採用しているメタファは破綻しつつあるという話。
電子メールは「破綻している」とハーンCEOは述べた。同氏は、米ネットスケープ社の最高技術責任者(CTO)をしていたときに、現在のような名声を獲得した。「われわれは、(電子メール・システムの)メタファー[暗喩:ここでは「システムの構造や機能を把握するための概念あるいは表現」といった意味]に変更を加える必要がある」
ハーンCEOは一例として、大部分の電子メール・ソフトウェアがメッセージの保存に利用している「フォルダー」というメタファーを挙げ、「このメタファーによる管理方法は、1日に5通のメッセージを受信することを想定していた時代に考え出されたものだ」と指摘した。現在ではこの10〜20倍のメッセージを受け取るユーザーも多く、それぞれを所定のフォルダーに整理するには時間がかかりすぎるという。
やはり、メールオーガナイザーの発想は正しいということか。
で、クラックされてRuby関連が滞っている間、 検索ベースのメール利用パターンについて考えてみた。
こういう機能があるクライアントなら、明示的に分類しなくても、 必要な時に蓄積したメールから情報を取り出すことができるような気がする。 ついでに、Webページも同じデータベースにクリップできるといいだろうなあ。
プログラミングコンテストに独創的な自作ソフトを
応募したかったけど平成17年3月31日時点で満21歳
無念・・・
それはそれは。しかし、希望はまだあるかも。今年に限っては移行措置として
という条件が加わる予定です。ごめさんがこの条件を満たせば...。
昨日は『げんしけん』にひきづられて考察できなかったが、 改めて内容について考察してみよう。
もっとも、ちゃんとした考察なら「高木浩光@茨城県つくば市 の日記」を読んでもらった方が良いかもしれない。2chには読後感想文大会が開かれているらしいが、人大杉(人多すぎのこと?)で2chブラウザでしか読めないようだ。
ネタバレあり。あらすじ。
女子高生の恥ずかしいビデオがWinnyらしき「ファイル交換ソフト」によって流通してしまう。 流した元BFは問い詰められても、もはや回収することはできない。 女子高生の涙を見た警部補久遠あまねは...。
このことが示すようにWinnyでプライバシーを暴露された場合には、 回収することは困難である。というか、Winnyではムリ。 これは重大な問題だ。わたしだって人に知られたくないことはあるし、 それが勝手に公開されたら困る。回収不能なら大変に困る。
しかし、これってP2Pやらファイル交換に特有の問題なのだろうか。 高木さんは「それは詭弁。人の意識が介在するかどうかが肝」とおっしゃる。 Winnyが特に悪質であることを示すためには、確かにそうかもしれない。 が、人の意識が介在しようがしなかろうが、 侵害されてしまったことと回収不能であることには変わりがない。
たとえば、私の恥ずかしいビデオ*1がどこかのWebページで公開されてしまった、とする。HTTPは別に匿名を意識したプロトコルではないので、理屈では(官憲の力を使ってでも)だれがそのページを管理しているかを特定して、そのページの公開をやめさせることは可能である。しかし、そんなことは簡単にできることではないし(作中にもあったように海外でホスティングしてたら、とか)、たとえできたとしてもすでにタウンロードされてしまったファイルを消すことは(作中の「非常手段」を使いでもしない限り)不可能だ。
テクノロジーの進歩により、個人が大衆に直接アクセスできる手段ができたことそのものが、 この問題の背景にある。インターネットは便利さを提供し、人にパワーを与えたが、 そのパワーは悪意のある個人にも届けられたのだ。
現時点での私にはこの問題に対する解答はない。
ただ、問題があっても今さらインターネットの力を放棄できないこと、 確かに個人を保護しなければならないが、 下手な保護手段は(言論の封殺や弾圧に)悪用されやすいことだけは確かだ。
悩ましい。
*1 誰も見たくないや、そんなの
ソニーがウォークマン類似の特許を持つ発明家と和解し、対価として数百万ユーロを支払ったというニュース。
私は当の特許を読んでないので、
とかは、思っても言わない。実際にはもっと高度な特許かもしれないしね。
気になる点はここだ。
自身の勝訴を誇りとするPavelは、今度はウォークマンの類似製品を製造するApple Computerなどにも接触する計画だと話している。白いボディーが鮮やかなAppleのiPodは、ある意味でウォークマンのデジタル版後継機だと言える。
彼の特許が成立したのは1977年である。たとえ彼の特許がどんなにすばらしいものであっても、 特許の有効期限は20年であり、iPodが発売された年には、 少なくとも彼の最初の特許は期限切れのはずである。特許の本来の目的に則すれば、 期限がきた特許は自由に利用可能とし、人類のために広く公開するべきである。 もちろん、彼は当初の特許ではなく、関連特許によってAppleを「攻撃」するつもりだろうが、 特許の本来の精神には反していると言えよう。
office氏とACCSの間で和解が成立したというニュース( CNET、 ITmedia、 INTERNET Watch)。
条件は
とのこと。点検するサイトは「2ちゃんねる、2ちゃんねるプロバイダー、はてなダイアリーの3つ」だそうだ。
これは民事のほうだと思うけど、不正アクセスうんぬんは別として、 個人情報を(故意に)漏洩してしまった事に対する対応としては、 わりと現実的ではないかと思う。
もっとも、こういうのは「罰」としてはともかく実効性は薄いような。
ファイル交換ソフトは対象から外されたみたいだし、 場末の掲示板とかチェックできないし。 本当ならこういうのは機械的に行うべきではないかと。
2ch対象ならそういうサービスはすでにあるみたいね。キーワード3つで1カ月15万円は高いか、安いか。
話題は変わるが、third party cancelが自由にできるWinnyがもしあったら、 それはどんなものになるか。 プライバシーの漏洩や著作権侵害は気がついた人がどんどんキャンセルしちゃうと。
もちろん、認証もなにもないキャンセルなのでいたずらに悪用されたりする可能性もある。 有用な情報もどんどんキャンセルされちゃうかもしれない。 ダウンロード効率主義者にとっては、確実に今よりも住みにくいネットだろう。 が、それは払うべきコストではないか。
あるいはその住みにくさによりユーザをひきつけられず廃れてしまうか。
今年はなんにも聞いてないから、「呼ばれないのかな、まあ、去年さんざん話したしな」と思っていたのだが、 たかはしさんから打診されてしまった。
土曜日のLanguage Updateはぜひともまつもとさんに語っていただきたいので、土曜の一日だけでも参加していただくことは可能ですか?
で、お返事は「できないことはないです」です。 ただ、私を呼ぶと交通費が高いですよ。 と、日記で返事するのもなんだか変だなあ。
しかし、考えてみたらRuby界で最近あんまり新しいことやってないような気がする。 話題といえばクラックのようなネガティブな話ばかり。これではいかんぞ。
昨日のエントリに対して、高木さんからコメントをいただいた。
「不可能」と「簡単にできることではない」とは異なる。「侵害されてしまったこと」と「侵害され続けること」あるいは「侵害が拡大すること」とは異なる。
まつもとさんは、インターネットがそもそもそのような性質を少なからず持っているということに主張の力点をおいているのだろう。だが、それはいまさら言うまでもないことではないか。
えーと、その通りです。私はまさにその「いまさら言うまでもないこと」について話したかったんです。
私と高木さんは話していること(見ていること)が違うんですよ。 高木さんはWinnyの仕組みが他の類似物と比べて悪質であり「邪な心を解き放つ」効果があることを示そうとしておられるのだと思います。それに対して私は反論するつもりはありません。
ここでの「Winnyでなくてもそういう問題があるのだから」という発言は、 「Winnyだけが悪いわけではない」というWinny擁護のニュアンスではなく、 「では、そういう「インターネット」で自分を守る仕組みはどういうものか考えたい」という 問題提起のつもりだったのです。
答えがないのはあいかわらずですけどね。
CNET Japanより。
ACCS専務理事、久保田氏による見解。もちろん、彼の意見は「幇助にあたる」だ。 重要なのはACCSの基準が明確化されたこと。警察による基準ではないが、 ある意味当事者の一人であるACCSから基準が出ることは、最初から基準の明確化を求めてきた私には朗報だ。
幇助の概念を一番広く取れば幇助にあたるのは議論の余地はないので、 ここでは「可罰性のある幇助か」どうかの基準であると解釈する。
ACCSの基準は以下の通り。
それぞれ考えてみよう。
どう考えても(3)は必須なので以後略。正犯による著作権侵害が行われなければ幇助もない。
では、残りの条件を考えてみるに、 これだけでは「幇助というには足りても、可罰性についてはどうか」という印象を持つ。 ここは議論の分かれるところではないだろうか。この点については法廷で争われることになろう。
分からないのは、久保田氏の「サービスや技術自体が違法だという立場には立っていない」という発言だ。
「技術自体が違法ではない」という部分は 「P2Pという技術自体が違法ではない」と解釈すれば筋は通っている。 しかし、「サービス」という言葉が含まれている以上、私には 「Winnyというサービスや技術自体が違法ではない」という風に読めるのだが。
しかし、それでは「1人の天才技術者が、制度に対して技術的にテロのような状況を起こすことには怒りを禁じ得ない」という言葉と矛盾するし。 この部分の「サービス」とはなにを意味しているのか。「ファイル交換」か?
近いうちにwww.ruby-lang.orgで発表されるもの。フライング。
Ruby CVSリポジトリ安全確認完了のお知らせ
5月28日のクラック発見以来、ruby-lang.orgのCVSサービス停止でご迷惑をかけております。今回の侵入はCVS脆弱性を利用したものであり、侵入者はhelium.ruby-lang.orgのanoncvs権限を奪取に成功し、バックドアを仕掛けたものの、それ以上の行為には至っていないものと考えられます。ログやバックアップとの比較によってroot権限の奪取やchroot環境の外部への悪影響は発見されていません。
しかし、残念なことにCVSリポジトリはanoncvs権限で変更可能に設定されており、今回の侵入による安全性は保証されていませんでした。そこで我々は以下の手順で改竄が行われていないこと確認しました。
- cvsupによるリポジトリの外部への複製のログを入手し、このCVS脆弱性が公表された19日以降、我々が関知していない変更が行われていないことを確認した。
- 侵入が行われたと考えられる5月23日以前のもっとも新しいリポジトリのコピーである21日分と改竄が疑われる最新のCVSリポジトリの全データの差分をとり、我々の関知していない変更が行われていないことを確認した。
このことにより、我々スタッフ一同はRubyのCVSリポジトリには改竄が行われていないことを確信するに至りました。開発用リポジトリはすでに再開しています。
しかし、新たなCVS脆弱性も発見されており、より安全な運用体制を確立するため、anonymous CVSの再開はしばらく先になると思われます。あしからずご了承ください。
実はこれらの確認はとっくにできていたのだ。作文を怠慢してただけ。
メールオーガナイザーのパーツとしてsafecat(1)をRubyで実装してみた。 わずか20分で完了してしまった。 思わず「オレってばすげー」と思ってしまった。 これぞLLの醍醐味。
しかし、実際はすごいのは自分ではなくてツールだ。 Rubyだからこそこの速さで開発できたのだ。
が、そのRubyを開発したのは...。
...はいはい、分かりました。自慢したかったんでしょ。
妻が玄関を片付けていた。
玄関の靴入れの上は都合よくものが置ける場所なので、 FAXやらADSLモデムやら無線ルーターやらと、引っ越しのときに出たゴミのようなものが積み上がっていて この1月ほど異常に乱雑な様子であった。
が、とうとう片付けたのだ。機器は片隅に並べられ、残った場所には妻お手製のカントリードールが並べられた。 昨日までの散らかり具合を思うと見違えるようだ。
Rubyちゃん(北海道出身、仮名、赤毛+眼鏡)も久々に箱から出されて、 仲間たちと並ぶことになった。
行きたかったなあ。レポート希望。
アマゾンでは副題が間違っているという『4839912653』ですが、なんと発売1週間で増刷が決まりました。もともとの刷りが少ないってことを考慮に入れてもたいしたものです。これもみなさまのおかげです。ありがとうございます。
訂正しておくべき間違いを見つけた方はお早めに私のほうへ。こっそりと(じゃなくてもいいけど)。
引っ越しの片付けにともなって、昨年のRuby Conference T-Shirtの余分が出てきました。 Conference幹事の黒DaveことDavid Alan Blackから余りをもらったもので、新品未使用です。
前面には左胸の位置にハート型のRubyとRuby Conference 2003 Austin, Texasの文字、 後面にはテキサス州の形(に切り抜いたRubyのメソッドリスト)とRuby in the heart of Texasの文字が入っています。 Ruby Conference 2003出席者にしか配られていない限定モノですので、 日本では私を含めて2名しか持っていないはずです。
このRuby Conference 2003Tシャツ3枚をこの「Matzにっき」読者の方、抽選で3名にプレゼントしたいと思います。 サイズはXLが2枚、Lが1枚です。サイズはアメリカサイズだということにご注意ください。
ご希望の方は、
などを私にメールしてください(ツッコミも可)。締め切りは6月13日あたりでどうでしょう、ひとつ。 応募者の中から厳正かつ恣意的な抽選により当選者を決定したいと思います。
誰も応募者がなければ...そうですね、身近な人にあげるか、自分で着ることにします。
まだ応募がそんなに多くないので、当たる確率は高いですね。
「XLじゃ大きすぎっ」という話をちらほら聞くようですが、 確かに大きいです。でも、まあ、私くらいの体格の人でも着れないことはないくらいのサイズですね。 タグにはXL(46-48)って書いてあります。この数字はなんの意味だろう。
あと、「私の負担が...」なんて書いたので心配した方もいらっしゃるようですが、 結局(LL Weekendで直渡しを希望する人以外には)普通郵便で送ることにしました。着払いとか高いし。 その辺は遠慮なくどうぞ。
なぜだか今ごろになって、5月18日のエントリへのコメントが。
WinFS を先取りするような、ハードディスク・オルガナイザー のほうがメール単体のものより開発の流行では? デジタル家電の コンテンツ検索とかもホットです。
[MMXさん]
いや、分かるんですけど、やっぱ、必要は発明の母というかなんというか。
なぜ今ごろ「メール」オーガナイザーかというと、実は 私はメール以外のローカルファイル検索を今以上に必要としていないんです。
私のマシンにあるファイルのほとんどは、メールを除くと
で、これらはlocateとgrepで十分検索可能なのです。 適切な名前のディレクトリに適当なファイル名でしまっておけば、 絞り込みも簡単ですぐに見つかります。 量的にも質的にも全然困ってない。
ところがメールに関しては、Spamを除いても相当な量で、 しかも構造化の手段がフォルダとか日付とかのような不十分な手段しかないので、 すごく困っているのです。データ量が増えるとクライアントが遅くなるし。
また、メールってのは見つけた後、読んだり書いたりするために適切なインタフェースを要求するので、 専用クライアントの方が良さそうに思います。
Bloomba - http://www.statalabs.com/ Chika Watanabeさんの日記 - http://blog.neoteny.com/chika/archives/006905.html 「メールがやってくると、逐次index化」、「検索結果をViewと呼ばれるカタマリで見せてくれる。」だそうです。
[やまさきさん]
参考にさせていただきます。Bloombaは存在は知っていたのですが、今回初めてデモを見ました。 なんかWorld's Firstとか言ってるけど、そんなに革新的な印象はないですねえ。
で、バックエンドの設計はあらかた終わりました。検索エンジンはQDBMを使うつもりです。
フロントエンドは、自分用に(cmailを改造して)Emacsクライアントを用意するつもりです。 Webクライアントを作るというのも面白いかもしれません。 私自身は文章をブラウザのTextareaで入力する気にはならないので(たとえmozexを使っても)、 Web版は使わないでしょうけどね。
あ、もうひとつ検索に困ってるデータがあった。取り溜めたデジカメの画像。 でもこれをどうやって検索しよう。「娘のピアノ発表会」とかでは絶対検索できなそうだよなあ。
電車男氏とエルメス嬢のエピソードを女性の視点から記述した小説。「電車男」にはまった経験のある私としては、えらく面白い。性格づけもうまいし、文章も軽妙だ。「電車男」を知らない人が読んだらどう思うのかな。今度、妻に読ませてみよう。
「仕事が忙しくなってきたので、第5話はもうしばらくかかりそう」ということだが、続きが楽しみだ*1。今のままの、ふんわりした雰囲気のまま続いてほしいものだ。
あんまり注目されるとプレッシャーだろうから静かに見守っていよう、 なんて、思ってたら「デイリーやじうま」で取り上げられてしまった。今ごろすごいアクセス数になってるんではないかと。Rubyで書かれたというCMS(なのかな?)「ccweb 0.1b (for ruby 1.8)」が元気に動作し続けることを祈るものだ。こんなところでRubyに会うなんて。
ところで、全っ然関係ないですが、スティーブくん(仮名)たちは私の友人の後輩です。 もう時効だとは思いますが、困った牧師さんだ。
*1 今見たら第5話が出てるじゃん。お疲れさま
庭に撒く野菜の種を買おうと、種苗コーナーを眺めていると、以下のような文が書いてある種があった。
この種を、再生産、研究・分析のために用いることは禁じられています。
要するに「毎年、種を買え」、「(同業者は)分析するな」という種苗メーカーの望みを表現しているものだとは思うのだが、「しないでください」ではなく、「禁じられています」とはどういうことだろうか。
他人の自由を制限するには根拠が必要ではないか。 この「禁じている」のはなにを根拠に禁じているのか。
特許法? しかし、少なくとも日本ではユーザーは特許に縛られない。 件の種は(特許でユーザーを制限できる)アメリカからのものらしいから、その辺が関連しているかもしれない。 しかし、特許は属地主義だし。
契約? しかし、袋入りの種を買う行為を種苗メーカーとの契約であると考えることができる判例は存在しなさそう。 シュリンクラップ契約? 「この袋を開けることによって以下の条件に同意したこととします」とか。
著作権法? ご冗談でしょう?
ちょうど、共謀罪について読んだところだったので、しばらく考え込んでしまった。
人間の自由は限られた場合にしか制限できない
近代憲法のもとでは、人は生まれながらに基本的人権を享有します。国家権力がある人の自由を制限できるのは、ある人が自由にふるまうことが、他の人の自由と矛盾・抵触するため、それらを調整する必要があるときに限られます。これを刑罰についていうと、国家が刑罰権を発動しうるのは、その人が社会に対して害悪をもたらす行為をした場合に限られる、ということです。
これは2つの内容をもっています。1つは、処罰の対象はあくまで「行為」に限られることです。単にある考えや思いをもっているという、「行為」としてあらわれていない段階では、国家が人を処罰することは許されていません。もう1つは、その「行為」が社会に対して「害悪をもたらす」ことが必要だということです。そうでない限り、人はどのような「行為」をしようとも自由であり、そのことに国家刑罰権が干渉すべきいわれはないのです。
安易に自由を手放してはいけない。安易に人の自由を制限してはいけない。
結局、そういう文言のあるのは避けて違う種を種を買ってきたのだった。 おいしいトウモロコシができるかな。
その後、子供たちとF1(一代交配)について話し合ったのだった。
私: この野菜の種をまいて、花が咲いたらまた種が取れるよね。 子: うん。 私: その種を蒔いても同じように良い野菜はできないんだよ 子: えー、なんで? 私: F1と言ってね。 子: 車のレースでしょ。 私: ちがう、ちがう。(...以下説明略) 子: そんなのずるいじゃん。 私: いや、自然の法則だしねえ。種屋さんに都合がいいのは確かだけど。
この調子では、子供が「知財戦略」を理解できる日は遠そうだ。
妻が新しいワンピースを着ていた。ロングスカートのすそにダイヤ形の切り込みが入っていて、 そこからふくらはぎの下あたりが見える。
かなり長めのスカートなので、別に見えてもどうということはない。 もっと短いスカートはいくらでもある。
にもかかわらず、穴からのぞく足をみるとなんだかドキッとしてしまうのだ。 オトコってのはこれだから、もう。
午前中は教会で聖餐会に出席。午後は会社の後輩の披露宴に。 彼らは午前中のうちに(出雲大社よりも由緒正しいといううわさの)熊野神社で神前式をあげたらしい。
私はあんまり普通の結婚式に出たことないんで(前回は前田くんのか)、 なんだかものめずらしい。
で、来週は1週間休みで、新婚旅行だそうだ。 しかし、「東京で、ディズニーランドとショッピング」ってのは、 完全に奥さんの意向に沿ってるなあ。尻に敷かれてそう。
それはそれで幸せなのかも*1。
*1 私は幸せです(笑)
先日募集した読者プレゼントですが、 さっそく当選発表したいと思います。
応募総数は9通でした。少ない。選別は以下の方法で行われました。
まず、9通のメールを事情を全く知らない妻に読ませて、 ウケを測定しました。そのウケが高いものから順に3名を当選としました。
なんじゃそりゃ。
とうことで、当選者です。
以上3名です。当選された方にはこちらからメールで連絡いたします。 おめでとうございます。
はずれた方は残念でした。今後も適当なブツがみつかればプレゼントを行いたいと思います。 お楽しみに。
プレゼントの提供も歓迎します。
以前アパートに住んでいた時にはなかったことだが、 玄関が引戸なせいか、わが家への訪問者はチャイムを鳴らすと同時に戸を開ける人が多い。
その度に慣れないせいもあってかなり動揺するわけだが、 今日は白装束に獅子舞の頭を持った人がやってきた。
「ごめんください」
「神楽(かぐら)です」
えーと、これはなんですか。頼めば獅子舞を踊ってくれるんでしょうか。 縁起物なのでお布施とか必要なんでしょうか。 私はどう振る舞うべきなんでしょうか。
ほとんどパニックになりながら、口から出た言葉は
「うちはクリスチャンですから」
すごすごと引き下がってしまわれました。
しまった。生の神楽を玄関で見るチャンスはそうなかったかも。 惜しいことをしたか。
〆切。ぎりぎりだった。もうちょっと早め早めと思っているのに、〆切まぎわにならないと取り掛かれない。 この性格は直さないと。
テーマは「DBM」。メールオーガナイザーのための調査を流用。 開発日記はそのまんまメールオーガナイザーの話。
当選者にTシャツ送りました。数日で届くのではないかと。
サインを希望された方がいらっしゃいましたが、 布に書くのは難しくて、醜くなってしまいました。ごめんなさい。
しかし、島根や京都、東京は不自然ではないのに、北海にはとても違和感があるのはなぜだろう。 やはり「道」は別物なのか。
大阪市立大学のワークショップに呼ばれたので、 行ってきました。大阪は遠い。
内容は、前半はTexas A&M Universityのプレゼン、後半はJAOO 2003のプレゼンを組み合わせたものでした。 質疑応答込みで約2時間というところでしょうか。
あまり反応がない人もいたのですが、お役に立ったでしょうか。
そういえば、今年はプレゼンが少なくて今年はまだ2回目のような気がします。 今後もあまり予定がないし。
山田祥平のRe:config.sysで引用されていた言葉に感動した。
今から五〇〇年前の中世ヨーロッパにでかけていって、グーテンベルグが発明した印刷術を評価することを依頼されたとしよう。たぶん、われわれは自信を持って、印刷術は普及しないと断定するにちがいない。その理由は次のようになる。第一に、印刷はきわめて高価であるから写学生の筆写に価格面で太刀打ちできない。第二に、ほとんどの人が読み書きを知らないのだから、複製を大量に必要とする市場がない。第三に、一五世紀当時は、本当に重要な問題は宗教に限られており、個人のプライベートな内面の思想の問題であったため、これは印刷物によって伝達できる内容ではない。それ故に、印刷術は絶対に普及しない。普通の観察力と判断力を持つ人ならば、かならずやそう断言したであろう。
[「アラン・ケイ」(アスキー、1992年)より、監修の浜野保樹氏の言葉]
いや、まったく。半端な知識は未来を予測するのに役立たない。
そして、未来を予測する適切な方法をアランは教えてくれる。
The best way to predict the future is to invent it.
(未来を予測する最良の方法は、それを発明してしまうことだ)
この言葉は僕の着ているTシャツの背中にも書いてある。重要なのは新しいものを作ることだ。 たとえ、それが生き残らなくてもすくなくとも人類の多様性には貢献する。
日本人で世界で使われている言語をデザインした人は少ないようだ。 しかし、決して日本人が言語を作っていないとか、言語に興味がないと言うわけではない。
実際、この2週間ほどのうちで二人から「自分も言語を作りたい」という言葉を聞いた。 私に対するお世辞の一種である可能性もあるが、世の中「自分の言語を作りたい」という思いの人は 思ったよりもたくさんいるのではないだろうか。 『自分の言語の作り方』とかいう本が『コンピュータ・サイエンス』誌の別冊で出たこともあったように思う。
しかし、そういう人の中で実際に言語を作る人はそれほど多くないようだし、 ましてや、そういう言語が個人のおもちゃを越えて広く使われるケースはほとんどない。 ある意味Rubyは貴重な例外といえるかもしれない。私はラッキーだった。
しかし、「三人寄れば文殊の知恵」ではないが、新しい言語をデザイン(と実装)したい人が集まって、 意見や情報を交換し、相談するような場があれば、これから第二第三のRubyが日本から出てくることもあるかもしれない*1。あるいは、他の言語に影響を与えるようなアイディアが登場するかもしれない。
そういう場(メーリングリストとか)があれば参加したいという人は、 このエントリに(アドレスを入れて)ツッコミをいれてほしい。 あるいは直接私にメールをくれてもよい。
ある程度人が多いようならどこか適当な場所にメーリングリストでも作ろうと思う。
名前はlangsmith(言語鍛冶)かな。海外にもそういう名前のリストがあるらしい。
*1 ここで日本にこだわっているのは、私が日本語が一番得意という以上の意味はない
今日、散髪した息子との会話
私: 散髪してかっこよくなったねえ 子: かっこよくないっ 私: あ、「かっこいい」より「かわいい」って言われたいんだっけ 子: 「かわいい」でもないっ 私: じゃあ、どういうのがいいわけ 子: 「ふつう」がいい 私: そうなのか 子: うん 私: じゃあ、散髪してすっごく「ふつう」になったよ。とっても「ふつう」 子: (ぷいっ) 私: (あ、怒らせちゃったかな...)
普通って難しい。
今月はうちの家族が墓掃除の当番である。子供たちを連れて、実家の墓へ。
伸び放題の雑草を片付けたり、枯れてしまった花を刈り込んだり。 毎月掃除しているせいか、さほど荒れていない。
次の当番は8月の予定。
その後、米子の教会で開かれたコンサートに出席。
福音に関連したメッセージ色の強い歌ばかりのコンサートなので、 客の入りを心配したのだが、そこそこ広い米子の教会堂のホールがいっぱいになっていた。
中には大阪から来たと言う人もいて驚いた。 「日本全国どこでも行きます」だそうだ。 歌手の人は世間的には非常にマイナーだと思うのだが、それでも「おっかけ」はいるのね。
手作り感のあふれる良いコンサートであった。もっとも上の娘は趣味ではなかったようだ。 逆に下の娘は気に入ったらしい。
曲間のしゃべりに、私の両親や妹のことが出てきてびっくりした。 そんな交流があったとは。
接近中の台風のせいか暑い。異常に暑い。
訪問者も多いので米子ワードの礼拝堂は満席だし、 なぜかエアコンの効きも悪いし、 みんななにかを持ち出して扇いでいた。
集会終了後は、記念写真撮影、食事会。 ごちそうさまでした。
その後、指導者会とステーク神権会。 ステーク神権会は末の弟がお話しした。 私が高校を卒業して家を離れたとき、彼はまだ2歳だったのに、 いつの間にやら成長していて(当たり前だ)、驚くばかり。 妻にとっては(結婚してはじめて会った頃の)小学校5年生のイメージらしい。
大学にいったり、伝道したり、いろいろな経験が彼を成長させたのだろう 立派な弟の姿が誇らしい。
「上の兄弟たちの模範を見ました」という弟の言葉に、 「模範なんて見せたっけ」と上の弟とささやきあったのは照れ隠しもあったのだ。
Gmailのアカウントがずっと欲しいと思っていたのだ。
もっとも話題になっている検索ベースのメールリーダだし、 実際に使ってみないとわからない部分も多いだろうし。
しかし、以前inviteしていただいたものは、Spamメールとしてフィルタリングされた上、 (1日数回Spamメールを片付ける時に)気がつかずに削除してしまったようだ。 やまだあきらくんがIRCで「どなたかいりませんか」offerしてくださっていたのだが、 私はIRCは1日1回まとめてログを読むので全然間に合わない。
前田くんがGmailアカウントをやまだくんからもらってたので、 「invite権が来たら僕をinviteしてね」と言っておいたのだが、いつになることやら。
と、思っていたら。
海外からとつぜんinviteメールが届いた。 「あてがないので、とりあえずオープンソース界で知ってる人をinviteしてみます」だって。 ありがたいことだ。
で、さっそくアカウント(yukihiro at gmail.com)を作り、 試してみる。
気がついたこと。
なかなかよろしい。しかし、明らかに不満な点もある。
やっぱ、大事なデータは手元に置かなきゃ、とPC世代の私は、 メールオーガナイザーを作らねば、という気持ちを新たにしたのだった。 でも、別にやることがあるから作業は先送りだけど。
ITmediaライフスタイルのIntelの著作権政策責任者に対するインタビューから。 DRMの必要性うんぬんは取り合えず置いておいて、 「なぜ戦わないのか」という彼らの言葉に完全に同意する。
以前にも書いたが、 すべての番組をコピーワンスなんてのはコンテンツ屋の横暴だ。 動機は分からないでもないが、ユーザ利便性のことなんて何も考えていない。 DRMを提供する側から「なぜ戦わないのか」と言われるってのはどうかしてるとしか言いようがない。
では、私は声をあげ、コピーワンスには近づかないと宣言することで戦おう。 それはたとえ微力に過ぎなくても。
私自身はそんなにテレビも見ないし、音楽もそれほどは聴かない。だから、 コンテンツ屋が目先のコピー防止にとらわれて、 将来自分の首を絞めても、日本のコンテンツ産業が衰退しても、 私は知ったこっちゃない、と知らんぷりを決め込むこともできるかもしれない。 でも、一度失った自由を取り返すのがどんなに大変か、 そして一部の自由を失うとそれが他にも波及するのが想像できるから、 なにかをしたいという気持ちになる。
有効な対策が思いつかず、暗い気持ちになるのを抑えつつ。
で、あいかわらずGmailを試してみるのだが、不満もある。
文句ばかりだが、耐えられないというわけではない。というか、こういうツールが 手元にぜひ欲しいものだ。
昨日のメッセージは総計30Mを越えた。サーバ側でもフィルタリングすることにした。
希望者をつのったところ、実に14名の参加希望者が。
ということでメーリングリストを作ろうと思うのだが、どこが良いだろうか。
いまやrubyist.netやruby-lang.orgは私が勝手なことをするのははばかられるし。 とはいえ、ログを残したいのでquickmlとかはよくないような気がするし、 freemlは広告がうっとうしいし。
というわけで、作りました、langsmith。参加希望者は私<matz@ruby-lang.org>にCCして、
<URL:mailto:langsmith@quickml.atdot.net>
にメールしてください。で、自分の気持ちや野望を紹介してくださるとよいのでは、と思います。
東京タワー前の機械振興会館にて。同時刻、おごちゃんも同じ建物にいたらしいぞ。
今日は審査基準について話し合う。 できるだけ客観的に、公平になるような基準について。
実際に審査する日が楽しみだ。
『4797324295』と 『4886487319』合同出版記念。
出席者は、私、高橋さん、後藤裕蔵さん、青木さん、杉山さん(ソフトバンク編集)、 鈴木芳樹さん、「はてな」の近藤さん、田島さん(インタープログ編集)、椎原さん(ノマディック)。
あんまり関係なさそうな2冊だが、高橋さんと鈴木さんが古くからの知人だということで。
ぐだぐたと話していたが、覚えていることを箇条書き。
などなど。楽しい時間でした。
一泊して、松江に。異常にくたびれたのは、睡眠不足のせいに違いない。
ITmediaより。
ITベンダー、消費者擁護団体、ISP(インターネットサービスプロバイダー)が、18カ月前に米下院に提出された、映画や音楽などの著作権付きデジタル製品の私的複製を認める法案を支持する団体を結成した。
というニュース。あらゆる複製を禁止するDMCA(デジタルミレニアム著作権法)は厳しすぎる、 公正使用権(フェア・ユース)は認められるべきだ、という消費者の視点からはしごくまっとうな法案。 とうぜんコンテンツ権利保持者からは反対されている。
こういうフェア・ユースの観点から消費者の権利を保護しようという動きもある点では、アメリカの政治にはまだ健全さが残っている気がする。 日本の著作権法には「フェア・ユース」という概念がないらしいし、 政治家は権利団体のほうしか向いていないようで、気持ちが暗くなる。
もっとも、「だからアメリカ万歳」なんていうつもりはさらさらない。ほぼ同時にITmediaでは このような報道も行われているのだから。
標的はP2Pソフト作者 − 著作権侵害「教唆者」の責任問う法案
米上院の有力議員らは6月22日遅く、ピアツーピア(P2P)ソフトなど、著作権侵害行為を「教唆」する製品の作成者をアーティストやエンターテインメント企業が訴える権利を認めるための法案を提出した。
いずれにしてもダイナミックなお国だ。
息子の学年の親子活動でミニ運動会とやらが開かれる。 「ミニ」でない運動会に参加し損ねた息子は嬉しそうだ。 私は体力が足りないので、ちょっとバテた。
途中、寸止めするつもりが息子の顔面に蹴りを入れてしまった(もうしわけない)ハプニングを除けば、 非常に楽しい会であった。わざとではなかったとは言え、 結果的に息子に暴力をふるうとは、ちょっと父親失格かも(しょぼん)。反省することしきり。
米子で衛星放送で中継された世界指導者訓練集会を見る。 今回は監督(bishop)の責任について、勉強になる。 ちょっと遅刻したり、時間調整をしくじって1時間待たされたり。
訓練集会後、家族と合流して皆生温泉に入る。ここは久しぶりだ。 しかし、家族全員で風呂に入るなんて機会はこれが最後になるかもしれないなあ。
定期訪問。聖餐会のお話のテーマは「聖さ」。 聖さがいかに違いをもたらすかということについて聖典を引用しつつ。 また、聖くなるために時に苦痛が伴うということも。
集会終了後、あいさつもそこそこに急いで松江に戻る。
松江では娘たちのピアノの発表会。 残念なことに数分差で下の娘の演奏は聞けなかった。 妻曰く、練習不足でめためただったそうで、娘も「間に合わなくてよかった」などと言っている。 操作ミスでビデオ録画にも失敗してるし。
上の娘も頑張ったが何箇所かは失敗したようだ。 楽器演奏がまったくできない私が言っても説得力はないが、 やはり日々の練習の反復がものを言うのだろう。
しかし、音楽ができる人ってすごいよな。 ある程度の長さの演奏を一度も間違えずに行って、 しかもそれが普通だって言うんだから。 プログラマなんかキーだってさんざん間違えるし、 やっと入力終わってもコンパイルは通らないし、 コンパイル通ってもバグは残ってるし。
失敗だらけだ。
発表会の後は、松江の教会へ移動。 出雲の人のバプテスマ会が開かれるのだ。 出雲の教会にはフォント*1がないので、 松江の教会のを借りることになっているのだ。
バプテスマを受けたのは30代後半のご夫婦と娘さん。 息子さんはまだ8歳にならないのでバプテスマの対象ではない。
アメリカ訪問中、ソルトレークの教会を見て感銘を受けたご主人と、 いつかはクリスチャンになろうと思っていた看護士の奥さんであった。 既婚者が自分の生活を変えて改宗するケースは珍しい。 だいたいは若いうちが多いよね。
私の両親もそういうケースだったので、 なんだか重ねてしまう。彼らの30年後にも幸多からん事を。
忙しい一日であった。
*1 font = 辞書引いたら日本語では「洗礼盤」っていうんだね
常日ごろから語っているように、名前は重要である。
ということで、ことあるごとに名前について考える。
「男の子だったら、ひろゆきはどうだろう。今までは「間違えないでくださいっ」と機嫌を悪くしてたけど、 これからは「それは息子の名前です(ニヤリ)」とか」
「これ以上、ややこしくしないで」と妻。
「それより、小雪ってかわいくない? 音も漢字も」
「小雪って女優さん本人はあんまり好みじゃないんだけど、かわいい名前ってのには同意するね。 でも、ちょっと待てよ、松本...小雪?」
「どうかしたの」
「いや、ウソップランドという20年ほど前の番組にね、同姓同名が。やっぱ小雪はやめよう。 それとも気がつく人にだけ気づいてもらってニヤリとするとか」
「趣味悪すぎ」
仕事上の都合で翻訳を行う。日英翻訳は苦手だ。
逆なら経験豊富な日本語能力を駆使してなんとかごまかせるのだが、 英語は下手くそなので無茶ができない。 おまけに日本語って雰囲気で流してしまう傾向があるのだが、 英語に直す時にその曖昧な部分が明らかにされてしまう、 というか、曖昧なままでは私には翻訳できない。
おかげで書いてある内容を勉強する破目になってしまった。
ためになったが疲れた。
先日、
現在のトラックバックは使いにくい。permalinkを出して、そこからping URLをコピーして、 自分のページにペーストするなんて、なんか人間の労力の無駄使い。 bookmarkletもBlogツールによって使えたり、使えなかったり。 ping URLの表示形式を統一するか、HTMLヘッダに埋めこむかすればツールが処理できる。 近藤さんが「はてな」で対応して、たださんを説得してtDiaryも対応すれば、 日本のBlogっぽい分野では十分トレンドを発生できそう。
Trackback Auto-Discovery という仕様がありますが不十分でしょうか?
え?
あわてて調べたらなんとそんなものはもうとっくに存在しているのね。 RDFでTrackback Ping URLを埋めこんでおくと。 Ping URLを抽出するCGIも存在するし、手元でも Bookmarkletを適切に使えば、ちゃんとTrackback Ping URLを見つけてくれる。
単なる無知でした。お恥ずかしい。(_ _)
お笑いだったのは既にMatzにっきも対応済みだったこと。
「はてな」は対応してないんだけど、あそこのTrackbackはちょっと違うみたいだからなあ。
日経ITproより。
北海道はもともとオープンソースに積極的であったが、 マイクロソフトもベンチャー企業や人材の育成に協力するというニュース。
地方自治体の中でもオープンソースに関心のあるところは多い。 財政改革とやらで地方に回る金は極端に減額されているので、 自主財源の少ない、いわゆる田舎では死活問題だ。TCOを削減するためならなんだって検討するだろう。
とはいえ、本当にオープンソースが有効なのか不安を感じる自治体も多いようだ。
そこでこういうのはどうだろう。
自治体には「オープンソースの全面的な採用を検討する」とプレス発表してもらう。 すると、危機感を感じたマイクロソフトが企業やその自治体の人材の育成に協力してくれる。 どっちに転んでも自治体はハッピーというのは。