今日の午後5時(日本時間)にリリースするなんて時間まで指定して予告したのに、 直前になってバグが見つかる。
これを直すのでリリースは延期。あわてるとろくなことはないので月曜にしよう。
接近中の台風のせいか暑い。異常に暑い。
訪問者も多いので米子ワードの礼拝堂は満席だし、 なぜかエアコンの効きも悪いし、 みんななにかを持ち出して扇いでいた。
集会終了後は、記念写真撮影、食事会。 ごちそうさまでした。
その後、指導者会とステーク神権会。 ステーク神権会は末の弟がお話しした。 私が高校を卒業して家を離れたとき、彼はまだ2歳だったのに、 いつの間にやら成長していて(当たり前だ)、驚くばかり。 妻にとっては(結婚してはじめて会った頃の)小学校5年生のイメージらしい。
大学にいったり、伝道したり、いろいろな経験が彼を成長させたのだろう 立派な弟の姿が誇らしい。
「上の兄弟たちの模範を見ました」という弟の言葉に、 「模範なんて見せたっけ」と上の弟とささやきあったのは照れ隠しもあったのだ。
土曜日の時点で完成したように思っていたが、 時間を空けてあらためて見てみるとまだまだ穴があるのに気がつく。 ぎりぎりで変更するのは危険なのだが、放っておくのも気が進まない。
結局夕方までかかってずいぶん書き直す。 土曜日の時点のものとはもはや別物だな。
しかし、文章書きばかりでいやになってきたぞ。
娘を若い女性の活動のため、教会へ送り届けてから ホームティーチングのお手伝いに。
ごく普通の話をいろいろしていたら、 「最近Mixiをやってるんですよ」とかいうような話になる。 うーん、まあ何十万人も会員がいるんだから、 身近な人がMixiに入ってても不思議ではないだろう。
というわけで、マイミクになりましょうとかいう話になる。 一緒にいた監督が、「Mixiってナニ」という顔をしているので、 これこれこういうものです、と紹介しながら招待状を出しておく。
また、「ブログも書いてるんです」ということで 見せてもらう。
ほんの少し前には、「普通の人」とコンピュータに関して こんな話をすることはあまり予想もできなかった。 時代が変わったということなんだろうなあ。
LL Ringに関連して「100までの素数を求める」というお題が流行しているらしい。
まあ、そんなのはよくあることだけど、 sumimさんのところで メモリ効率や実行効率について検討している。
mathn.rbの素数判定ルーチンはあまり工夫されていないので、 このあたりのRuby版に置き換えて、高速化・省メモリ化を実現するかなあ。 私は数学近辺は鬼門なので、だれかやって欲しいなあ。
ちなみにRuby版最高速との噂があるのは、 青山さんの[ruby-list:16645]だそうだ。
福岡から朝一番の便で宮崎へ。 宮崎空港からシーガイアへ。
昼食後、招待講演。タイトルは昨年末に福岡で講演したものと同じだが、 中身は2/3は新しくなっている(でも、同じ誤字が残ってた)。 また、スライドの1/3は今回のための新作。
さて、人工知能ってことで緊張したが、 あまりアカデミックでないRubyの話が学会の出席者(主に学生)に どのように通じたのだろうか。
後で話す限り先生方にはおおむね好評であったようだが。
Python 3000 (コードネーム、リリースされる時にはPython 3.0)は 今年前半の終わり頃(ってことは6月末?)に最初のアルファリリース。 正式リリースはその1年後を予定、という話。
Python 3000ネタはずっと引っ張ってきているので あまり目新しいことはないのだが、現実路線のPythonらしいといえば Pythonらしい。
Python 3000が始まった頃の「なにかすごいことが起きそう」という 興奮はもうないよね。まあ、アルファリリース直前まで興奮と混乱に あふれていても困るばかりだろうけど。
これが済んだら、今度はPython 4000を始めるんだろうか?
「なぜRubyな人たちはRubyが遅いことを認めようとしないのか」という話。
えー、そんなことないと思うけどなあ。
ただ、100万回ループとか竹内関数みたいなマイクロベンチマークの成績だけで遅いといわれても、 実際の仕事を十分に速けりゃいいや、という話はよくする。 で、おおかたの場合にはRubyも十分速いんだよね。
言語処理系の速度ってのは使い方に大きく左右されるので、 たとえば、私はPHPについて、「とても速い」という人と 「とても遅い」という人の両方に会ったことがある。
どちらが間違っているというわけではないだろうが、 ある人がある言語のことを遅いと言っていても、 それが自分にあてはまるかどうかはわからないということだけは言えるだろう。
目新しい点としては
かな。
えー、もうみんな忘れてると思うけど、 昔ここには「Matzにっき」というタイトルのブログのような日記のようなものが あって、1週間くらいズレながらもなんとかかんとか続いていたんだよ。
それが、エイプリルフールのデンマークで路頭に迷うという エントリを最後に更新が止まってしまったもんだから、
などと(ごく一部で)いろいろと憶測を読んでいたそうな。
申し訳ない。言い訳をすると、帰国後、現行の〆切が重なって、 すごく忙しかった上に、その直後に体調を崩して(単なる風邪)、 一段落ついた時には2週間以上間が空いてすっかり更新に対する情熱を失ってしまった というのが真相。
が、RubyKaigiのキーノートで、上記の言い訳をした上で、 なんとなく場の雰囲気で 「更新します。更新するまでがRubyKaigiです」 なんて約束してしまったのだが、 減退したやる気はそう簡単には戻らないものだ。
「RubyKaigi'08は(自分の中で)永遠に不滅です」などとうそぶいていたが、 まあ、自分に言い訳するのにも疲れたので更新することにする。
いろいろとご心配かけました > 一部の人たち
ヨーロッパからなんとか帰国したまつもとを待ち構えていたのは 原稿の催促攻撃であった。それもなんとかかわした直後、 まつもとは病魔に襲われてしまう。
しかし、Rubyのメンテを待っている世界中の人々のため、 まつもとは体調の回復もそこそこに、 バグ取り、原稿書き、講演、などに奔走するのであった。
ゆけゆけ、まつもと。世界の平和のために。
取材月。 通常の原稿のほかに、 雑誌などの取材が4件もあった。
4月22日からは各種Ruby実装者が一堂に会する デザインミーティングを 定期的に開催することにした。
まだ取材多し(3件)。
後半は講演もそれなりに(4件)。
「CodeGear,OSJ,ネットワーク応用通信研究所がRubyの普及に向け提携:ITpro」というプレス発表もした。
講演は3件のみ(RubyKaigi, SS2008, 島大)
全体になんだか忙しいけど、体をこわすほどではない。
で、Ruby会議2008、0日目。 最首さんとの対談。ビジネスにおけるRubyの使われ方、について。
Rubyは10年前のJavaに似ていると言われる。10年前,皆ワクワクしながらJavaを使っていたと思う。でも今,Javaをワクワクしながら使っている人が減っているように感じる。Javaの悪いところはその轍を踏まないように,いいところは受け継いでいきたい
で、この中で私が使った「ワクワク」という表現に違和感を感じる人もいるようだ。 どうも、
というロジックのようだ。ふーん。
まず前提になっている「ワクワクするのは未知との出会いによるもの」というのは、 どうなんだろうね。私はプログラミングする時にはほとんどいつもワクワクしているが、 別にいつもいつも未知の言語で未知の領域を開拓しているわけではない。 まあ、ワクワクというのはまだ見ぬ未来に対するポジティブな期待を持っている時に 感じる感情だと思うので、「ワクワクは未知との出会い」が間違いとまでは言わないけど。
で、私は10年たってもRubyに「仕事だからワクワクしないのは当たり前」というような 文化が伴うような言語になってほしくない。それは別に言語そのものが劇的な変化を続ける ということを意味しないはず。むしろ、「楽しいことや新しいことに果敢に取り組むことを 応援する文化」でありたい。そういう態度は安定性がなくて困るという人たちは (すでに安定重視の文化を獲得している)Javaとかを使えばいいんじゃないかな。かな。