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Matzにっき


2004年04月11日 イースター [長年日記]

_ [聖書]復活祭

11日は今年のイースター(復活祭)である。 以前、13日の金曜日の話の時にもちょっと書いたが、 毎年、

  • 春分の日の後の
  • 最初の満月の後に来る
  • 最初の日曜日

が復活祭である。これは、

  • 春分の日を含む月(ニサン)
  • その中日(つまり15日前後の満月の日)に行われる過ぎ越しの祭りの前日に、十字架に掛けられたキリストが
  • その次(実際は3日目)の日曜日に復活された

ことを記念するためにこの日が選ばれている。 少々わかりにくいが2000年前と今とでは暦法が異なる*1ため、 わりと現実的な計算方法だと思う。

もっとも、クリスマスが冬至のあとの適当な日に祝っているように、 春分の日以降の適当な日を決めて祝うのではいけないのか、 と問われると、実際いけない理由はどこにもないように思うので、 結局は歴史的事情ってやつなんだろう。要は気分だ。

イースター(Easter)という単語には直接的には「復活」という意味はないようだ。 少なくとも聖書由来の単語ではない。

手元の聖書辞典によると

The word Easter is from Eastre, a Norse goddess whose pagan festival was observed at the spring equinox. The association of this pagan goddess with the celebration of the resurrection of Jesus Christ was only be adaptation and synthesis. There is no real connection. Jesus, being the Lamb of God, was crucified at passover time and is the true Passover (1Cor. 5:7). He was raised from the grave on the third day thereafter. It thus became a springtime anniversary, and has come to be called Easter in the Christian world.

だそうなので、たまたま同じ春分の日つながりのヨーロッパの土着の祭りと 同一化が行われたのだろう。女神Eastreは「春に蘇る」という神話があったらしいので、 それが復活と結びついたのではという説も聞いたことがある。

今後しばらくのイースターの日付は以下の通り:

  • 2004-04-11
  • 2005-03-27
  • 2006-04-16
  • 2007-04-08
  • 2008-03-23
  • 2009-04-12
  • 2010-04-04

計算プログラムもついでに載せておく。

def easter(y)
  g = (y % 19) + 1
  c = (y / 100) + 1
  x = (3 * c / 4) - 12
  z = ((8 * c + 5) / 25) - 5
  d = (5 * y / 4) - x - 10
  e = (11 * g + 20 + z - x) % 30
  e += 1 if e == 25 and g > 11 or e == 24
  n = 44 - e
  n += 30 if n < 21
  n = n + 7 - ((d + n) % 7)
  if n <= 31 then [y, 3, n] else [y, 4, n - 31] end
end

for y in 2004..2010
  printf "%d-%02d-%02d\n", *easter(y)
end

このプログラムはもちろん舟迫さんによるものだ。

*1  当時は太陰暦、今は太陽暦。一日の始まりも今は深夜12時だが、当時は日没


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