「しゃべリッチ」というのはNTTコミュニケーションズの割引サービスのひとつで、 あらかじめ指定した2箇所の電話番号に対する通話が通常の45%から50%引きになるというものです。 ですから、県外通話先が限られている家庭ではお得になりますよ、ということです。 実際、私のうちも含めてそのような家庭は多いと思われます。 このサービスは県外通話のマイラインプラスをNTTコミュニケーションズに指定している場合には無料ですが、 そうでない場合には毎月200円の定額料が必要です。
先日、妻がNTTの電話営業を受け、「お得です」という言葉に負けて、 このサービスの申し込みを承諾してしまったそうなのです。 しかし、私は「きっと後で申込書を送ってくるだけだろう」と思って無視してました。
ところが、今日になって「サービス開始のお知らせ」なるハガキが送ってきました。 もう正式に申し込んだことになっていたのです。
予想外です。
実はうちは県外通話はフュージョンコミュニケーションをマイラインプラスに指定しているのです。 ということは、「しゃべリッチ」を申し込むと毎月200円引き落とされることになるのです。 しかもうちの場合、県外通話にはNTTコミュニケーションは使われませんから、 この割引サービスの恩恵を受けることはまったくないわけです。
にもかかわらず、「サービス開始のお知らせ」には
月額定額料: 無料 マイラインプラスの「県外への通話」区分で弊社からのご登録を解約された場合、 200円となります。
と書いてあり、あたかも解約と言う積極的なアクションを起こさない限り、 現状では無料であるかのような表現です。 現在マイラインプラスがNTTコミュニケーションズでないヒトが 「しゃべリッチ」割引を申し込むとは考えていないせいでしょう。 これでは、もし自分のマイラインプラスの加入状況に関心がない、 あるいは忘れてしまっている人は、この問題に気がつかない危険性があります。
妻は電話営業のヒトから200円の定額料のことを告知されていませんでした。 このヒトは、うちがNTT以外から電話の請求書を受け取っていることを聞き出していますので、 うちのマイラインプラスがNTTコミュニケーションズでない可能性について当然配慮すべきだったはずです。
さっそくNTTコミュニケーションズに電話して、告知義務に違反すると指摘して解約しました。 また営業のやり方に対して抗議しておきました(効果はないでしょうけど)。
もちろん、NTTに悪意があったとは考えていません。 ただ単に(おそらくは社外の)電話営業のヒトが、 マイラインプラスへの加入状況を確認することを怠ったという ヒューマンエラーだと思います。
それに加えて、NTTコミュニケーションズの思いこみにより問題が見えにくくなってしまっていたのでしょう。
というような、単純な「思いこみ」が重なって、 予想外の(悪い)状況が発生する典型例ではないでしょうか。 インタフェースやひいてはヒューマンエラーに関心を持つものとしては興味深い事例です。
いや、待てよ。
もし、誰かがこの問題の見つけにくさに気がついて、悪意を持ってこの種の営業をしたとしたら、 気がつかずに毎月200円引かれる人はかなりいるでしょう。 実際に割引は行わなれないわけですから、この額はまるもうけです。 ひとつひとつは小さな額でもたくさんあつまると結構な稼ぎになるような。
いやいや、考えすぎに違いない。
「morg」からmorgueを連想する人ってけっっこういるのね。そうか、私なんか「岩男<いわおとこ>のモーグ」を思い出してたよ*1。
まあ、辞書(リーダーズ英和中辞典)を引くと
morgue
- a 死体保管所, モルグ <身元不明死体の確認・引取りまたは剖検など処理が済むまでの>
b 陰気な場所.- <特に新聞社の> 参考資料集[ファイル], 参考資料室, 調査部; <出版社の> 編集部[室].
だそうなので「参考資料集」なんて気が利いてるかも。
*1 『太陽の王子ホルスの大冒険』。古すぎですな
ドメインが取られているのには気がついていたが、 sourceforge.netには気がつかなかった。文脈が違う場合には混乱は起きないが、 おなじフリーソフトウェアという文脈だとトラブルが起きそうだなあ。
名前を変えるか。
「mmorg(mega mail organizer)」とか「gmorg(giga mail organizer)」とかでどうだろう。 いずれも発音は同じで。
私の出張中、妻は具合を悪くしていた。どうも風邪を引いたらしい。 私は、というと3日間立ちっぱなしだったのですっかり疲れてしまった。
というわけで、1回休み。
あ、でも暇を見てanthy.elをハックしてきゅうり改対応をしたなあ。 まだ移行するかどうかは決めてないんだが。
引っ越した人とか、引っ越す人とかがいるため、 補助組織の会長会が入れ換え。 で、かなり規模が大きくなったので、 あっちの人にこれをお願いして、 こっちの人にあれをお願いしてと、 根回しに1ヶ月以上かかった。
今日で好評になったので一段落...というわけにはいかないが、 少し気が楽になったのは本当だ。
組織運営が面倒なのは会社組織でも、任意団体でも、宗教団体でも変わらないような気がする。
我々の親の世代と我々とではずいぶん社会環境が違う。 たとえば私の父親はソフトウェアエンジニアになることを想像もしなかっただろう。
とすると、私の息子が就職するようになった時、 その環境はまた私とは違うだろう。 っていうか、今「我々」とまとめてしまったが、 「Matzにっき」の読者間でさえ、かなりのズレがあることだろう。
となると、年寄りの世代が若い世代にどのようなアドバイスができるだろうか。 Kathy Sierraは
を挙げている。私ならなにを伝えるかな。
くらいかな。自分でできてないことも多いけど。 あと、最後のがストレートに「数学」と書けないところが情けない。
本当に世界を変えることについて。 英語だがぜひ読んでほしい。
そして世界を変えるために自分になにができるかを数分間考えてみよう。 私になにができるかな。
Tiobe Indexでここ2ヶ月Rubyの順位が下がっている件について。
まあ、そういうこともあるだろう。 RailsConfとかの開催でまた盛り返すんじゃないかな。 ま、自然なブレの範囲内だと思う。 一喜一憂するのもどうかと。
(じゃあ、このエントリを取り上げなくてもよかったんじゃ)
LispWorksやAllegro Common Lispを買うと フリー(無償)のCommon Lisp処理系にはない、どんな付加価値があるのか、という話。
有償の言語処理系を売るビジネスは絶滅寸前だと思ってたけど、 Common Lisp界ではまだ生きていけるらしい。それでも2社だけど。 頑張ってるなあ。
ErlangメーリングリストにおけるJoe Armstrongのポスト。 Erlangの文法的改善について。
正直、彼の文法デザインのセンスは私とはだいぶ異なるものの、 少なくとも1989年誕生の言語の文法をさらに改善しようとするほどに 熱意を維持し、開発を継続している態度は尊敬に値する。
ThoughtWorksがRubyWorks(エンタープライズRuby向けThoughtWorks版パッケージの名称、らしい)と JRubyの24/7サポートサービスを提供する、という話。
24/7というのは、日本語だと「24時間365日」のこと。 すげーっ。ThoughtWorksは本気だ。いや、今まで信じてなかったわけじゃないけど。