これで「オープンソースの守護者を自任自認する」んだからねえ。
GPLソフトウェアのソースコードを非GPLソフトウェアに流用したいという要求は分からないでもない。 が、作者がしてほしくないと思って禁止していることは、そもそもできないわけで、 「だからGPLは」というのはそもそも間違っている。
また、GPLの「どちらかというと略奪的な義務」がなければ、 フリーソフトウェア開発者が 「生み出した知的財産をすべてはき出して、世界で最も豊かな国、 つまり」世界最大のソフトウェア産業を抱える地である「米国に戻さなくてはならない」ということになることに気付いてないとは思えない。
なんで、そんなにGPLを目の敵にするのか。 それには「フリーソフトウェアの成果を自分のプロプライエタリソフトウェアに組み込みたいから」 という欲望や「フリー(無料)なんだからいいじゃん」とかいう態度が透けてみえるような気がする。
RubyのObjectクラスはかなりリッチなクラスだ。たくさんのメソッドを提供している。 実際にはすべてのクラスに共通するメソッドはKernelモジュールで定義されていて、 Objectクラスがそれをインクルードしている。
普段はありがたいが、 method_missingを活用するプログラミングでは(定義されているメソッドに対してはmethod_missingが呼ばれないため)嬉しくないこともある。
そこで、Objectの上にKernelをインクルードしない「なにか」を用意しようと思うのだが、 問題は名前だ。
良い名前が思いついた人は、気軽にツッコンでほしい。
ドリコムがRails(を中心としたオープンソースフレームワーク)を対象とした ソフトゑコンテストを開催するという話。 賞金は大賞が100万円。
しまった。これこそうちが率先して行うべきことだったのかもしれない。
ところで、Award on Railsといいながら、Rails限定でないのは、まあいいとしても、 審査員にRuby/Rails関係者が全然いないのも寂しい話だなあ。
プログラミング言語の「良さ」はどのように定義されるのか、とかいうような話。
一貫性とか単純さとかわりと当たり障りのないネタなのだが、 最終ページに大ネタが。
Aside from a formal specification, which I hope to produce in the near future, the language needs a name. Here is where many modern languages have done well. Perl, named after Pearl Biggar (Larry Wall’s fiancee), Ruby (named after Ruby Kusanagi Matsumoto, Yukihiro Matsumoto’s youngest daughter), Ada (named after Charles Babbage’s first programming student, Ada Lovelace), and COBOL (named after Colleen Bolero, the heroine of a Ravel operetta) have set a high standard for naming techniques. With that in mind, I propose to call this world’s most maintainable programming language Avril, named less provocatively after my long-suffering girlfriend, who graciously allowed me many evenings and weekends by myself while I wrestled with these ideas.
なんと。私の末娘の名前は「Ruby Kusanagi Matsumoto」だったのか。 っつうか、Kusanagiってなんだよ。攻殻か。 と思ったら、このページだけ日付が4月1日になってる。やられた。
蛇足ながら、Perl Historyによれば、Larryの奥さんの名前はGloriaで、 当初自分の言語をGloriaと名付けようと思ったものの、 家庭内での混乱をまねくのは明らかなのでやめた、とある。 確かに自分の妻や娘と、自分の言語の名前がおんなじだと 話がややこしくなりそうだ。
私: 今日、Rubyがおかしくなっちゃってさあ。
娘: え?
ホテルで朝食後、チェックアウト。同ホテルの表彰式会場へ。 めずらしくスーツ姿。
会場について驚いたのは、 私一人、演壇の直前に席が指定されていること。
これはなんの晒し者ですか?
その後、いろいろとあいさつがあった後、 対象受賞者によるプレゼンテーション。 5分という予定であったが、そうとう早口で話しても6分かかってしまった。
日経BP技術賞とは、 日経BPの記者たちがその年に登場した(or 話題になった)技術を推薦し、 その中から学識経験者が6分野12技術を選んだ上、 さらにその中からひとつを大賞に選ぶというシステムになっている。
6分野は以下の通り。
で、今年は「プログラミング言語Ruby」が情報通信部門で大賞を受賞したということなのだそうだ。
で、この受賞だが、聞くところによると
なのだそうだ。いかに普段から特異な(メインストリームからはずれた)変な活動をしているかがよくわかるような結果だな。
で、プレゼンテーションの内容を始めとして、授賞式の様子は ITproの記事、「【日経BP技術賞】「Rubyが評価されたのは,技術や機能ではなく“感性”」,大賞受賞のまつもと氏語る:ITpro」にまとめられている。
他の技術賞部門賞は以下の通り。
見れば見るほど、私の受賞が変な感じ。
その後、懇親会が開かれた。懇親会の様子は別の記事「【日経BP技術賞】「プログラマの快適さが生産性を向上させる」---Ruby作者まつもとゆきひろ氏:ITpro」に。
松江市の松浦市長も来てくださって、簡単にスピーチしてくださる。 あいかわらず市長は本気である。 お役に立てるとよいのだが。
日経BPは受賞を記念して「日本で生まれ世界が育てた言語 Ruby:ITpro」という特集サイトも開設してくださったそうだ。
その後、妻の希望で原宿へ移動。 原宿はゼータビッツからの分離以来か。当時は本社が原宿だったからな。
私は別にすることも無いのだが、 普段なら絶対に来ないような街の、絶対に見ないような人を見てるのは それなりに楽しかった。
秋葉がサブカルチャーの中心であるというならば、 原宿はまた別のカルチャーの中心であるような気がした。
最近行ってないけど、池袋や中野も面白い発展をしてるとか。 今度見に行こうかなあ。
その後、飛行機で米子へ。 子供たちを拾って、自宅へ帰る。
くたびれた。
ちょうど同じ頃開かれていたYAPC::Asia::2007での弾さんのプレゼン。
これを見て、RubyのM17Nでもせめて
\x{5F3E} \N{WHILE SMILING FACE}
くらいはできるようにしようと考えた。