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Matzにっき


2004年03月13日

_ [教会]ステーク大会

春のステーク大会、土曜の部のために新見まで。 玉造から新見まで2時間強。

今回は割り当てもあるので緊張する。 が、なんとかこなせたようだ。

_ 難読名字

新見までの道で珍しい名字の酒屋(諸遊酒店)を見かけた。 高校時代の同級生にいたが、他では見かけたことがない。 そういえば学生時代には珍しい名字の同級生が何人もいたなあ。

以前、難読地名について書いたが、 地域特有の名字もいろいろありそうだ。

たとえば、松江で一番多い名字は「野津」である。 こんなに偏っているケースは珍しいかも。

私のいる玉造では「新宮」とか「福間」が多い。

私の同級生の中で珍しそうな名字は以下の通り。

  • 諸遊
  • 五明田
  • 兵頭
  • 三藤
  • 大丸
  • 峠田

解答は例によってまた今度。


2005年03月13日

_ [教会] 新見(2日目)

朝5時に起きると松江でもけっこう積もっている。

昨日の反省を踏まえて、まず早朝からタイヤチェック。 見ると前輪が著しく減っているので、ローテーションを試みる。 慣れないタイヤ交換で45分は費やす。 今日一日分の体力をすでに使い切った感じ。

道も変えた。今度は国道180号から生山、新見へと向かう。 道中それなりに積もってはいたが、危険なことはなかった。

鳥取県から岡山県に抜けた瞬間に積雪量がぐんと減り、 やはり山陰は陰なのだという俗説に対する傍証を得た。 同時に岡山県側の道路が貧弱なのを見て、 鳥取県の道路は立派という別の俗説に対する傍証も得た。

娘二人はコーラスに参加。2時間の集会中、 壇上で子供たちがじっとしていられるかという点が心配だったのだが(小学校低学年の子供もいたし)、 きちんと訓練されていたのか、子供たち自身の意識が高かったのか、 「おりこう」にしていた。感動した。

「世の光になる」というテーマで何人かからお話を聞いた。 まず引きこもってないで世の中に出て行かないとなあ、と感じた。

帰り道、四十曲峠で脱輪している車を見かける。 見ると知人であった。展望台の駐車場手前の溝の蓋が外れていて、 しかも雪でまったく見えないので前輪を落としてしまったのだという。

なんとか牽引ケーブルを用意して、さあ引き出すかと思った時、 通りかかった見知らぬ人がさっと自分の車を動かして、ケーブルを繋ぎ、 脱輪した車を引き上げた。見事な手際。

それが終わると名乗ることもなく、さわやかに去っていった。かっこいい。 まるで「よきサマリヤ人」のようであった。

アアイウヒトニワタシハナリタイ。

さて、やっとのことで玉造に帰り着くと、 最後の坂道が登れない。雪でタイヤがスリップしてしまうのだ*1。昨日初体験したチェーンを試してみよう。

がりがりがり、途中までは登れたが、最後の最後でタイヤが空転してしまう。 だいぶ苦労した。最後にはなんとか車庫にいれたのだが、もう、これ以上ないってくらい疲れた。

そういえばこの悪天候で、かずひこくんもWikiばなの帰りに飛行機が飛ばず苦労したらしい。

*1  しかし、この傾斜、いったい何度あるんだろう。いつか測ってみよう


2006年03月13日

_ [原稿]パフォーマンスチューニング

引き続き、日経Linuxの原稿書き。

しかし、パフォーマンスチューニングは奥が深い。 「これが有効そうだ」と思っても実はボトルネックはそこではなかったり、 あるいは「こうすると速くなる」と思っても、実は別の因子の影響が大きくてあまり改善されなかったり、 逆に「これではうまくいかないケースがある」と思っても、 うまくいかないはずのケースでもうまくいったり。

要するに先入観とか予断とかは禁物で、 データに基づいて判断しなさいってことなのだろう。 しかし、マシンが変わればデータも変わるという。

それでもちょっとしか改善で処理速度が数千分の一になったりすることがあるから、 やめられなくなるプログラマは多いんだよな。

_ 携帯・デジカメ操作画面も権利保護、意匠法改正へ

インタフェースに「権利保護」を許す法案。最低の改悪だ。

どこの世界にアクセルとブレーキの順番が違う車に載りたがる人がいるのだろうか。 そのような「工夫」を強制する法案には反対する。


2007年03月13日

_ ICPC講演

ACMとIBMがスポンサーのプログラミングコンテスト、ICPCの中で、IBM TechTrekというセッションで講演してくれとの依頼を受けた。

正直、英語でということで躊躇していたのだが、 まあ、良い機会だということで参加することに。

とはいうものの、 居並ぶ講演者が私以外IBMのVPクラスの偉いさんばかりとか、 こんなに大勢の前で講演するとか、聞いてなかったんだけど。

まあ、しょうがない。覚悟を決めて話すしかない。 テーマは「How to Design Great Software」。 ソフトウェアの偉大さを決めるのは「何をするか」ではなく、「如何にするか」である ということについて、ユーザビリティをからめて語るという講演。

途中、ちょうど話している真っ最中に、原稿表示用のVAIO Uに

再起動が必要です。

  [後で] [今すぐ]

というポップアップが出て、「後で」をクリックしたつもりなのに いきなり再起動してしまったのには閉口した。 だから、内部構造の良く割らないOSは...。

その間、記憶とスライドに頼りながらしゃべるわけだが、 再起動プロセスが遅い遅い。瞬間が永遠に感じた。

すべての講演終了後、たくさんの人たちが 「写真を撮ってもよいか」、「サインしてくれ」と 話しかけにきてくれた。

きっと厳しい国内予選を勝ち抜いてきた君たちの方が 単に言語デザインにこだわりがあって、かつ運がよかった私だけなんかよりも ずっと賢いと思うよ、とは言えなかったけど、正直内心そう思ってた。

_ [言語] なぜIBMはAlgolを選ばなかったのか

で、そのいろいろと話しかけられた中で、一人の人からもらった質問が上記のようなもの。

なぜって、それを私に聞いてもねえ。Algolって私よりも古いと思うよ。 と、上手には説明できなかったんだけど。

それはそれとして、今の視点から改めて考えてみると、

  • Algolが誕生した瞬間にはFORTRANよりもAlgolが優れていたとは断言できなかった。 Algolは複雑で遅いと思われてたみたいだし。
  • Algolの言語デザインの優位性が明らかになる頃には、IBMはPL/Iを持っていた。 IBMにはPL/Iを捨ててAlgolを選ぶ必然性がなかった。

ってことなんじゃないかな。質問した彼がこのエントリを読むことはないと思うけど。

_ ITmedia +D LifeStyle:2011年7月、地デジを見られない人たちはどうなる

移行は思うように進まず、ギリギリになって想像力に欠けてた人が事態をやっと認識し、 社会問題化、当面アナログ放送が延長される、に一票。

そうでなくても、2011年からは受信機としてのテレビは使わないつもりだけど。 その頃にはネットとDVD*1だけになって、 テレビはDVDの表示部として活用するかな。 NHK受信料も払わなくてよくなるわけだな。

*1  Blu-rayとかHD-DVDとは言わないのミソ

_ [知財] ITmedia News:「著作権保護期間、作家が選べるシステムを」−−延長めぐる議論再び (1/2)

私はおそらく「延長反対派」に分類されるんだろうけど、本音を言えば 有象無象も道連れにするんじゃなくて、自分で選べるようにしていただきたい、 と思ってるので、「延長したい人は自分の作品だけ延長すれば」派である。 ぜひとも実現しないものか。

それはそれとして、

(著作権切れは)身を切られるようだ、と言う人もいるが、その人が書いた『宇宙戦艦ヤマト』は、吉田満の『戦艦大和ノ最期』にインスパイヤされたなかったのか、『銀河鉄道999』は、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』にインセンティブされなかったのか

もっと言ってやって。


2008年03月13日

_ 徳島講演

徳島OSS勉強会で 「Ruby誕生秘話とOSSの展望」という講演をするため移動。

っていうか、徳島遠い。 たぶん、正解は島根が遠いので相対的に徳島が遠く感じられる、だけど。 片道5時間弱。

電車で岡山まで、さらに高松経由で、徳島まで。

昼飯の時間もほとんどなかったので、 高松駅で立ち食いうどん。おろしぶっかけ(温)。 駅のうどんじゃこれぞ本場というような感動はなかった。

講演は70名くらいか。 今回は完全新作というわけではないのだが、 どのくらい伝わったかなあ。

一応、地理的ハンデの克服みたいな話はしたんだけど。

で、少々スタッフの人と懇親のようなことをして、 19時30分の電車でトンボ返り。

夕食は徳島駅で立ち食いうどん。またうどんかっと言われそうだけど、 好きなんだもん。

こちらはかき揚げうどん。揚げたてで大変おいしかったが、 電車の時間が気になる身にはちょっと大変だった。 おいしいと熱いの狭間で苦しむ(苦笑

松江についたのは深夜過ぎ。自宅にたどりついたのは1時が近かった。 大変な移動である。

_ 七左衛門のメモ帳: 無料より優れたもの

Kevin Kelly -- Better Than Freeの翻訳。

英語読むよりはずっと楽なのでありがたい。

情報は基本的にコピー可能な上に、 最近ではコピーのためのコストはどんどん下がっている。 究極的にはあらゆるコピーのコストはゼロに限りなく近づくだろう。

そのような社会では「コピー不能なもの」だけが価値を持つ。 しかし、いったいコピー不能なものってどんなものがあるだろうって話。

もちろん、物理的実体のあるもののコピーコストはそんなに下がらないけど、 そうでないものの話。

これはオープンソースの戦略と本質的には同じである。 情報に過ぎないソフトウェアは本質的にコピー可能で そのコストはゼロに近づいている。

が、本当に費用が発生しないならばソフトウェア開発者は ご飯が食べれないから、どこかで「コピー不能な価値」を発生させなきゃならない。 オープンソースにかかわるビジネスを行おうという人は この文章に目を通しておいて損はない。

_ [OSS] 国産ソフトのオープンソース化が増加、「いじりたい」に応える − @IT

いろいろなものがオープンソース化するのは良いことだと思う。 もちろん、それら全部が「成功」するとは限らないけれど、 多様性がなければ生態系は発生しないし、 いろいろなものが切磋琢磨する状態でなければ 良いものは生まれないだろうから。

単純に効率だけ考えれば、各分野にひとつだけ存在すればいいんだけどねえ。


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