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Matzにっき


2005年07月05日 [長年日記]

_ バグトラッキングシステムへの不満

以前、Rubyのバグトラッキングシステムとしてruby-lang.orgでjitterbugを運営していた。 今は「Ruby のバグ(勝手に)トラッカー」とrubyforge.orgのBTSをなんとなく利用している。

が、どれもこれも一長一短で完全に気に入るものではない。 Tracにも期待しているのだが、今からsubversionへ移行するのもちょっと抵抗があるし、 どうも私の期待を完全に答えてくれるわけではなさそうだ(知らないだけかも)。

既存のBTSへの不満はこんなものだ。

  • Webベースのものは、報告者とのその後のコミュニケーションがとれない。 バグレポートに情報が不足していて、追加の情報が欲しい場合とかメールで連絡がとれないのは困る。 報告はメールで受け付けるか、メールアドレス必須にしたい。
  • Webベースで議論をするのは難しい。 議論はやはりpush型メディアで行いたい。限られた参加者のプロジェクトならともかく、 Rubyのようなかなり開かれたプロジェクトの場合、wikiなどでの議論は面倒だ。 もっとも使い慣れたpush型メディアといえばメールであるから、バグに関しての議論はメールで行いたい。おそらく、各バグレポートごとに報告者、担当者などを含めた一時的なメーリングリストを作るのが良いのではないか
  • 議論のログはWebでまとめて読みたい。 議論そのものはメーリングリストで行うにしても、 その時にリストに参加していなかった人などのためにログは公開すべきだろう。 BTSの各バグのページからリストログアーカイブへのリンクがあれば良いのか
  • 修正をコミットしたらBTSの状態が変化してほしい。 これは「Ruby のバグ(勝手に)トラッカー」でも できているからそんなに難しくないか。
  • 日本語か英語でしか動かない。 まあ、レポートそのものが日本語で書いてあるものはしょうがないにしても、 とりあえず日本人も英語圏の人も同じBTSが使えてほしい。
  • マイルストーン管理がない。使ったことないけどtracやcollaboaのものは便利なのかもしれない。

こんな不満を解決してくれるものはないものか。

最近、かずひこくんが作ったHikiのIssue Tracking Systemと、 quick MLと適当なMLアーカイバを組み合わせればできるような気がしないでもない。

が、車輪の再発明かもしれない。


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