4150113378 Greg Eganの短編集を読む。
表題作『祈りの海』は(中編サイズのような気がするけど)、全然感動しなかった。 道具立ても陳腐だし、オチも凡庸。異世界の描写はやるならもっと突っ込んだ方が良い。 でも、これってヒューゴー賞やらローカス賞やら取ってるんだよね。 私の感性が鈍いのかなあ。それとも宗教関連の作品に偏見があるとか(ありえる)。
一番面白かったのは『貸金庫』、続いて『ぼくになることを』、『誘拐』、『放浪者の軌道』くらいかな。 特に『ぼくになることを』は最近読んだ哲学的な何か、あと科学とかの<思考実験(3) どこでもドア2>を思い出した。 いや、どこでもドアの方は毒があり過ぎて、ちょっと読んでてつらいんだが。
アイディアに感銘を受けたのは『百光年ダイアリー』、『無限の暗殺者』。
ところで、『ぼくになることを』って同じ設定を使った遠未来の話があったよね。 タイトルが思い出せない。波動を使ったスポーツのようなのが出る話。 あれ、Eganじゃなかったような。