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Matzにっき


2003年10月01日 [長年日記]

_ [Ruby]たのしくないRuby

匿名さんからインタビュー感想をいただいた。

インタヴュー読みました。Rubyは、プログラミングを楽しもうという気のある人のための言語なんだなぁというのが感想です。悪くいうと、仕事でいやいやプログラム書いてるような人にとっては、Ruby使っても (他言語に比べ) とくに苦痛が減る訳じゃないなぁというか。

感想に文句を付けるのは失礼かもしれないが、上記のコメントは半分だけ正しいように思う。

Rubyは「プログラミングを楽しもうという気のある人のための言語」である。 より正確には「プログラミングを楽しもうという気のある人」(私)が「自分のために作った言語」である。

で、後半の「仕事でいやいやプログラムを書いている人にとって苦痛が減るか」だが、 これは人によって違うだろう。というのも、

  • 楽しいのはRubyそのものではない。プログラミングである。
  • プログラミングが楽しいことを知っている人は、Rubyによってより楽しめる
  • プログラミングが楽しいことを知らない人の中には、 Rubyによって苦痛が減って楽しめるようになる人もいるだろう
  • プログラミングが楽しいことを知らない人の中には、Rubyによって少々苦痛が減っても、 (苦痛の絶対量が多すぎて)本質的には変化がない人も多いだろう。

つまり、苦痛は確かに減るのだが、人によっては誤差でしかないということか。

いっそ、苦痛が快感になるような...あ、いかん、なかださんとカブった。


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