出発の日。JAOOカンファレンスは昨日で終わってしまって、 今日残っているのはチュートリアルのみ。 これには参加する予定はないので、ホテルの部屋でインターネット回線を購入(150DKR)し、 午前中はウェブとメール。
午後には出発。まずオーフス駅から空港までバス(60DKR)。 バスは予定時間より微妙に早く出発するので注意。
空港(Aarhus Lufthavn)から、ATR42/72でコペンハーゲン空港へ。 機体は来た時のものよりも大きいので、こっちがATR72なのだろうか。 しかし、なんど聞いてもコペンハーゲンではなく「こぺなげ」にしか聞こえない。
コペンハーゲン空港では家族に少々おみやげを買ったり、ぶらぶらしたり。 おなかが空いたのでホットドッグを食べる。しかし、この旅行でクローネの現金を使ったのは、 空港からの行き帰りのバス代とこのホットドッグだけであった。 おみやげとホテルでのインターネット料金はカード払いだったし。
コペンハーゲンからパリへ。3時間ほど空き時間があったのは辛かったが、 売店をぶらぶらしたりして時間を過ごした。
出発ターミナルでは日本人があふれてる。まあ、日本行きの便が出るターミナルなので 当然と言えば当然なのだが、なんか変な気分。
駄目もとで無線LANカードを差すとつながる。便利なものだ。
現地時間25日遅くに出発。
普段は日曜日だけ訪問するのだが、今回は特別に依頼されたので土曜日から出かける。 鳥取市内で迷ってしまって遅刻してしまったのは秘密だ。
扶助協会の教師改善集会の講師というのが依頼内容だったのだが、 おおむね満足いただけたようだ。教会における教師ってのは、 学校の教師とは違う側面が多いので難しいよね。
集会終了後、弟のアパートへ。今晩は泊めてもらう。 おかげで年が離れた弟とゆっくり話す機会があった。 今まで、あんまり年が離れ過ぎててゆっくり話す機会が無かったのだが、 良い機会であった。
先に私自身の考えを言っておくと、 個人的には「初心者(だけ)のための言語」ってのは駄目だと思っている。 langsmith MLでも書いたし、以前にここでも書いたような気がするけど。
理由は以下の通り。
そうはいうものの、実は私が間違っていたり、なにかを見落としている可能性まで否定はしない。 「初心者の言語かくあるべし」という人の意見をぜひ聞きたいものだ。
今週もあやうく遅刻しそうになる。15分早めに見積もっていたら30分遅くなるという。 いくら遅れてもちっとも危機感のない子供に焦燥するが、 考えてみると自分にも危機感がない。人のことはいえないな。
司会。まだ恥ずかしい。
集会後、青少年対象の教師改善集会。 若い人を教えるのは難しい。歳取ったということか。
kosakiさんが、YLUGのカーネル読書会でglibc mallocについて語られたらしい。 スライド[PPT]はさっそく眺めてみた。dlmallocってこんないろいろ工夫してたのね。 Rubyのメモリ管理も以前にいろいろ試してみたのだが、 結局小さなchunkはmallocですなおに管理するのが一番高速という結果が出たのは これらの工夫が原因なんだろうか。 でも、sweepで一気に解放するから、プレゼンの中で「苦手なパターン」と されているケースのような気がするんだけど。
Googleビデオも公開されているので、ぜひチェックしたい。 ビデオは時間がかかるのが難点なんだが。
私は今まで知らなかったんだけど『ObjectView』という雑誌があって、それのPDF版を(少し遅れて?)公開しているのだそうだ。
で、その第9号[PDF 2.2M]が Ruby特集なのだそうだ。
我らがレベッカたんも登場している(Rubyのことじゃないけど)。
やっぱ、Alanって視点が人と違うよな。
我々が(私が)、今、目の前にあるツールをどう良くして、 自分がどう楽をするかってことを考えてる時に、 数百年後のことを考えている。
"Reinventing Computing"という彼の講演からの抜粋[英語]も興味深い。
ああ、そうか、VCPがCVSへのuploadをサポートしていない時点であきらめてしまったけど、 uploadだけcvs ciを使うという手があったよな。
考えてみれば、StGITを使った今の運用だって、そうしてるんだものな。
現在、私が利用しているStGITと上記のsvk+CVS連携の比較は以下の通り。
ま、結局、svkの操作とStGITの(というかQuiltの)操作のどちらが好みかということだろう。 先にも書いたが、私はStGIT派である。
最近ではなんらかの形で教える(情報発信する)機会ばかりで、 勉強会とか講習会のようにいかにも「学びます」という感じのことは ほとんどなくなっていたのだが、諸般の事情から講習会に参加することになった。
内容は「いかにすぐれた認定試験を行うか」というもの。
生涯において認定試験というものをあまり高く評価してこなかったので、 まさかこんなことを学ぶことになるとは予想もしていなかった。 しかし、いざ学んでみるとこれが非常に面白い。 さりげなく眺めていた「試験」がこれほど奥が深いとは。
などについて、理論的背景と共にしっかり学んできた。 こんな講習会を受けられる機会は滅多に無いだろう。 なんか久しぶりに「私の知らない世界」を見た気分だ。
コミケでは(じゃっかんグレー気味に)二次創作が黙認されていて、 それがマンガにおける裾野の広さに繋がっている。 しかし、アニメではより権利関係に厳しくそのような伝統はこれまでなかった。 それを緩めることで、もっと良いものが出てくるのではないか、という話。
まあ、こういう「損して得とれ」のような発想が権利者から出てくるというのは 良いことだと思う。ほんとは音楽業界(アーチストや作曲家よりもレコード会社)に こういう発想が必要なんだと思うけどね。 でないと、長期的に見て音楽は壊滅的なダメージを受ける可能性がある。
あまり音楽に依存していない私には関係ない話ではあるが。 そうなって欲しくない人はそれなりにいるんじゃないかな。
Rubinius頑張ってるって話。
拡張ライブラリがそのまま使えるというのは驚異だ。
Ruby/RSpec/Railsに、「デファクトを受け入れる」という姿勢は希薄だ。いや、無い訳じゃない。Lispを差し置いてRubyなんかが目立ってしまったのはデファクトスタンダードなALGOL風記法によるところも大きいだろう。ただ、今あるものを粛々と受け入れる姿勢はない。いまあるものの本質を理解して、それに反するものは本家本元であろうと容赦なく批判し、本家もそれを受け入れていく。それがRuby wayである。
そんな感じ。私のカリスマ性が低いことの結果かも。
現在の「Railsバブル」にはちょっと危機感を持ってる。 確かにRails(とRuby)は最近たいへん評判が良くて、 あちこちで注目されている。 中には実体以上に期待されているところがある。
が、バブルはいつまでも続かない。
そのうち、Railsと比較して生産性において遜色ない(おそらくはRuby以外の言語ベースの) フレームワークが登場し、相対的にRailsの注目度は下がるだろう。 また、Railsをそれが向いていない領域にまで適用して、 「Rails使えねーっ」と叫ぶ人も登場するだろう(もう出てるか)。
そうなっても、良いものは良い、悪いところは(できる範囲で)直す、 という態度で淡々と進みたい。それがRuby Wayだと思う。
誰も知らないRubyハッカーとしても知られる Guy Decoux(フランス語では「ぎー・でくー」と発音するらしい)が実は7月の初めに火事のため亡くなっていたことが報告される。
ショック。
今回の訃報ではじめて彼の年齢や顔が明らかになった(私にとっては)。 53歳。まだまだ若いのに。
とても残念である。惜しい人を亡くした。 一度も会ったことはなかったが、大変親しみを感じていただけに ショックが大きい。