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Matzにっき


2006年09月25日 [長年日記]

_ カーネル読書会

kosakiさんが、YLUGのカーネル読書会でglibc mallocについて語られたらしい。 スライド[PPT]はさっそく眺めてみた。dlmallocってこんないろいろ工夫してたのね。 Rubyのメモリ管理も以前にいろいろ試してみたのだが、 結局小さなchunkはmallocですなおに管理するのが一番高速という結果が出たのは これらの工夫が原因なんだろうか。 でも、sweepで一気に解放するから、プレゼンの中で「苦手なパターン」と されているケースのような気がするんだけど。

Googleビデオも公開されているので、ぜひチェックしたい。 ビデオは時間がかかるのが難点なんだが。

_ [Ruby] ObjectView

私は今まで知らなかったんだけど『ObjectView』という雑誌があって、それのPDF版を(少し遅れて?)公開しているのだそうだ。

で、その第9号[PDF 2.2M]が Ruby特集なのだそうだ。

我らがレベッカたんも登場している(Rubyのことじゃないけど)。

_ ■コンピュータは人間を進化させるか■アラン・ケイ氏インタビュー

やっぱ、Alanって視点が人と違うよな。

我々が(私が)、今、目の前にあるツールをどう良くして、 自分がどう楽をするかってことを考えてる時に、 数百年後のことを考えている。

"Reinventing Computing"という彼の講演からの抜粋[英語]も興味深い。

_ svkとCVSの連携

ああ、そうか、VCPがCVSへのuploadをサポートしていない時点であきらめてしまったけど、 uploadだけcvs ciを使うという手があったよな。

考えてみれば、StGITを使った今の運用だって、そうしてるんだものな。

現在、私が利用しているStGITと上記のsvk+CVS連携の比較は以下の通り。

  • pull(sync)は結局CVSを使うのでおんなじ。 ただ、StGITは(私の運用方法では)手元のパッチを全部revertしてから 同期するのでこの時点では矛盾が発生しないのは嬉しいかも。
  • ローカルリポジトリの操作は、好みによる。 svkの方がいろいろできるが、StGITの方が(私には)わかりやすい。 特にStGITはブランチとか考えることなく、一連の変更をまとめて操作できるのは 個人的にありがたい。
  • pushもCVSを使うので同じ。私はスクリプトを書いたので いろいろ自動化されて便利(ChangeLogからのコミットログ切り出しとか)だが、 それはsvkを使っても似たようなことはできるだろう。

ま、結局、svkの操作とStGITの(というかQuiltの)操作のどちらが好みかということだろう。 先にも書いたが、私はStGIT派である。


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