私は著作権は大事だと思っている。ので、 通常のケースなら、自分の文章が無断で利用されることに対して裁判を起こす人の気持ちは分からないでもない。ただ、このケースには賛同できない。
絵本の文章をホームページや本に無断で掲載されたとして、奈良市在住の作家、寮美千子さんが18日、岩井国臣・元参議院議員に、侵害行為の差し止めと75万円の損害賠償などを求める訴えを東京地裁に起こした。
しかし、この「絵本の文章」は彼女のオリジナルではない。
訴状によると、絵本は1995年に出版した「父は空 母は大地」で、先祖伝来の土地を追われることになった米先住民の首長が1854年に行ったとされる演説を寮さんが翻訳、再構成した。
さて、オリジナルの著作者は(実際には確定ではないらしいが)先住民の首長であり、 1854年の演説と言うことは、この首長さんが相当長生きでも著作権は切れていると考えてよいだろう。
では、この「無断掲載」は寮さんの著作権を侵害したことになるか。
とはいえ、パブリックドメインの文章を翻訳・出版しておいて、他人に損害賠償を求めると言うのは、どうにも納得が行かない
追記(2009-09-30)
コメントでusagitoさんから情報をいただいた。 無断使用に対する著作者人格権に基づいた謝罪要求に相当する提訴であると理解しました。 「謝れ」と裁判で要求するのは現実的じゃありませんからね。
私が今回納得できなかったのは「パブリックドメインからの二次創作物の財産権に基づいた損害賠償」なので、上記の「賛同できない」、「納得できない」は取り下げます。
というイベントで講演することになった。10月16日。 よしおかさんの頼みを断れなかったからだ。 人脈というのはこのように活用するのね。
しかし、せっかくの機会なのでもうビジネスの話は忘れて 技術っぽい話をすることにした。 ベースはModelingForumの時の話なんだけど、 より技術っぽい話(って言っても、私のことだから知れてるけど)にフォーカスしようと思う。
参加は無料。けど120人が定員だな。あまり多くはない。
この記事で解説されているようなものを「言語」とは呼ばないと思う、普通。 なんか、CPUインストラクションセットを言語と呼んでるような感覚。
でも、アプローチとしては面白い。 「言語」はこの技術を如何に抽象化し、隠蔽したまま、活用するか、 というところが腕の見せ所になる。
Moonwolfさんのところ。
定番の郵便番号データをパースして行数をカウントするプログラムだと、FasterCSV比で19倍。LightCSV比で12倍の速さ。
というからたいしたもんだ。しかし、それでも「Pythonのcsvモジュールに比べると60%の速度」なのだそうで、「Pythonのcsvモジュールは化物か」という気分だ。
いや、専用にC extensionを書き下ろしてるからなんだけど。
先週のMySQL Users Conferenceでもらった資料を眺めているのだが、 PHPの性能を大幅に改善する技術としてFastCGIが紹介されている。 いや、そりゃ、FastCGIは有効な技術であるのは分かるし、 Rubyでもproduction codeではずいぶん利用されている。
が、そんなに新しい技術というわけでもないし、 2007年にマーケット色たっぷりにパンフレットを作って紹介する ようなものではないような。
PHPの(あるいはZend+Microsoftの)マーケティングは 日々耳にするWeb技術のトレンドからずいぶん「遅れた」ところを ターゲットにしているように思えるんだけど、 それっていうのは「PHPの現実」を意味してるんだろうか。