というわけで、イベント本番。 ホテルをチェックアウトしてそのまま地下の会場に降りるだけなので楽ちん。
最初のプログラムは脳科学者の茂木さんと平鍋さんの対談 であったのだが、平鍋さんがいきなり遅刻する。 台風の影響だそうだ。が、遅れは10分くらいでたいした影響は無かった。 動揺せず「アジャイルで行きましょう」としゃべりでカバーする茂木さん、かっこいい。
で、アジャイルっぽい話についていろいろ。 茂木さんが(ITにはそれなりに詳しくても)開発のことは ご存じないのを、想像力で上手に補完しているところが 面白かった。
その後、講師控え室で、 茂木さんや、(TRONの)坂村先生と名刺交換。 また、名刺ジャンケンに強そうなのをゲットした。
茂木さんと平鍋さんとで写真も撮影。 茂木さんくらい(テレビにも出てて)有名な人と一緒の写真だと 身近な人にも自慢できる。
業界の有名人とかだと、 本当はどんなにすごい人でも、私の家族とかピンとこないものね。 以前、アラン・ケイととった写真を見せて この人がどんなにすごい人か解説してもポカンとしていたものなあ。
ああ、私ってば、なんてミーハー。
で、午後は私の講演。
実はタイトルは先方の希望。 まあ、文句を言わずに承諾したので向こうが悪いというわけではない。
が、「Web2.0」も「エンタープライズ」も イメージ先行で明確な定義がない、どっちかっていうとマーケティング向け用語である。 そこを逆手に取ったプレゼンの流れとした。
内容についてはITProの記事「【XDev】「とりあえず作って,後から作り直せ」,Rubyのまつもと氏が語るエンタープライズ開発」に詳しいのでそちらに譲る。
結構乱暴な論旨だし、反発を感じる人もいそうな気がするけど(「お前なんかに何が分かる」とか、「客がそんなの受け入れてくれたら苦労は無いよ」とか)、 そこはそれ、現状に妥協して変化しない理由を探せば、いつもいくらだって見つかるわけで、 だから変化しなくても良いというわけにはいかないだろう、ということで。
その後、併催のITPro Challengeに顔を出す。
70人ほどの箱なんだそうだが、この3倍の箱を用意すべきであった、と思う。 もちろん、主催者側の諸般の事情も承知しているわけだが。
全般に面白かった。感想は他の人に任せるが、 「みんな若いなー」という年寄りじみた感想を受けたということだけは 特筆しておこう。やっぱ、世代が違うんだよねえ。
飛行機の時間の関係で戀塚さんの話以降は聞けなかったのが残念だ。
ScalaとGroovyでRay Tracingプログラムを動かして、 その速度差はやはり動的型言語であるGroovyと(型推論付き)静的型言語であるScalaの 違いであると言う結論。
しかし、実際にプログラムを見ると、Groovy版も型指定してるんだよね。
となると、動的型、静的型の違いと結論づけるのはちょっと早すぎるかも。 どっちかっっていうと処理系の作りとか、そういうところに関係してそう。 あと、多用している浮動小数点数をどのようにwrapしてるかとか。
コメントを見るとGroovy版の遅い理由は以下のものが考えられるようだ。
最後のはあんまりという気もするが、まあ、単純にそこまで手が届いてないのだろう。
ところで、Rubyも浮動小数点数は即値ではなく、オブジェクトとして 取り扱っているのでGroovyと同じ問題がある(が、Groovyよりはずっと速いみたい)。 最近はメモリも安くなっているし、VALUEがdoubleを中に含むことができる 96bit(packed)とか128bitとかの言語処理系を作ったら、 性能特性はどう変化するだろうか。
RubyConf 2007の登録が開始された。 参加希望者はそろそろ活動を開始しないと、 ホテルの手配とか面倒なことになるかもしれない。
私は例年、主催者側にお願いしてて、楽ばかりしてるけど。