2日め。今度は家族を連れて新見に。
いろいろいい話を聞いた。残念なことはせっかく良い話を聞いても、 たいていは数日もすれば忘れてしまうということだ。 心(と霊)の奥底には残っていることを期待して。
集会終了後、子供たちは会場の噴水で水遊び。びしょ濡れになっていた。 今日は暑かったし、子供たちは会場でおとなしく我慢していたので、 ストレス発散になったようだ。
このことを見越して着替えを持ってきていたつもりだったが、 下の二人はしっかり忘れてきていることが判明。 裸のまま連れ帰ることになる。
で、うちに帰ってメールをチェックするとPOPサーバがまた反応しない。
調べてみると、1600通以上のSobigメールが届いていた。もういや、こんな生活。
これだともう、POPサーバが反応しない。何分待ってもだんまりで返事を返してこない。
仕方がないので、movemailで一度スプールを空にして、手元のマシンにコピーしてから、 分類する。手順は
サーバ側 movemail /var/spool/mail/matz mbox ローカル側 scp <popserver>:mbox /tmp/mbox formail -ds promail < /tmp/mbox
分類が終わったらmboxを消しておく。 ああ、めんどくさい。とりあえず寝ている間に同じことが起きないように、サーバ側のcrontabに sobig_killer.rbを仕掛けておく。
明日はフィルタを作ろう。
つい、こないだも台風(16号)が来たと思ったが、次がまた来た。
今回もあちこちで被害が出ているらしい。 小学校も休校になった。
山陰地方は日本で一番台風が来ない地域らしいので、 二度も続けてやってくるのは珍しい。
そういえば前回は論文〆切直前だったので、 あの時に停電とかになっていたら、大変なことになっていたよなあ。
で、大事を取って自宅作業ということにしたのだが、 子供がいるということはうるさいということでもある。
大変に騒がしい。
普段は無線LANばかり使っているのだが、 今回は有線で Let's Note B5-ERとThinkpad X31をつないで、 ホームディレクトリをコピー。有線でも3時間くらいかかった。 つまらないデータを大量に抱え込んでいるせいなので、 この機会に捨てればよいんだけど、選別するのが面倒で(ディスクも倍くらいあるし)、 結局死蔵されていくような気がする。
この機会にデスクトップ環境を、とも思ったが、 なんだかしっくりこないし、インストールも思いのほか難しかったので、 結局fvwm1のまま。ただ、gkrellmだけが増えた。
進歩しないものだな。
この台風のせいで、台所の天井が雨漏りを始めた。 前からちょっと怪しかったのだが、天井板が湿気で傷んできたようだ。
古い家はこれだから。
さっそく屋根裏に上がって、どこが雨漏りしているか確認し、 ビニールシートをしいて当面の処置をしていた。
作業しながら、「よく台風のときに屋根に上がってケガする人がいるけど、 ここは屋根裏で風に吹き飛ばされる心配はないよな」などと考えていたその瞬間、
バリバリバリッ
すごい音がして、天井を踏み抜いてしまった。弱い梁に体重をかけてしまったらしい。
台所にいた妻はいきなり大きな音とともに天井のパネルが落ちてきたのでパニックに陥った。 上を見ると天井から足がつき出しているし。きゃーっ。
大失敗。どうやって修理しようか。
帰りの便も朝一番の便を予約していた。 期待せずに空港に移動すると案の定欠航になっていた。 で、とりあえず10時の2便に変更する。
そうなると欲しくなるのはネットアクセスだ。 無線LANのAPはたくさん見えるが、アクセスできるところはなさそうだ。 ぐるりと見回すとYAHOO!BBカフェがある。
ここならと思って入るが、
なのだそうだ。YAHOO!BBモバイルって使ったことないんだよなあ。 しかたがないので、据置きPCを借りて接続方法を調べる。 なになに、ESSIDとWEPキーを明示的に指定すればいいのか。 しかし、うまくいかない。
メールのチェックはgmailがあるのでなんとかなる。 WebのチェックもFEEDBRINGERがあるから 問題ない。sshアクセスとリプライは不自由だけど。
それでも自分のPCを接続させようと悪戦苦闘しているうちに、10時すぎになる。
欠航。
あーあ、また行列に並んで今度は12時の便に変更。 台風は刻々と移動しているのだからもっと遅い便、たとえば最終6時の便にして、 東京に移動してしまった方が確実ではないか、とも思ったが、 かなり疲れているので正直一刻も早く帰りたい。
くたびれつつも、再挑戦したらYAHOO!BBモバイルへの接続に成功。 waproamdに頼らず自分でiwconfigを使ってESSIDとWEPキーを設定したら接続できたよ。 これは便利だ。でも10月からは有料になるんだってね。
12時の便は「天候の状況によっては、引返す、伊丹に着陸する、岡山に着陸する、などの可能性がある」と警告される。どきどきする。が、うまくいく方に賭ける。航空会社だってそんなことはしたくないはず。警告は万が一のためだ、と勝手に思い込むことにする。いつもの楽観的戦略。
不安を抱えつつも離陸。疲れのため、そのまま寝てしまう。
気がつくと着陸している。おおっ。ここはどこだ。
出雲空港であった。あぁ、よかった。楽観的戦略は(今回は)成功したようだ。 ふらふらになりながら自宅に帰る。
40GBから160GBへ引っ越し。 何度か引っかかったので将来のためにメモ。
以下の手順で引っ越した。
160GB HDDをケースに入れ、USBで接続
以後、/dev/sdaとして見える。
fdiskでパーティション分け。
今回は末尾に2GBほどswapを用意し、残りは1パーティションに。
ファイルシステムを作る
当初XFSを使おうと思ったが、なぜかうまくいかなかったので*1、従来通りext3 fsを使う。
sudo mke2fs /dev/sda1
ファイルシステムをコピー。
新しいディスクをマウントし、現在のディスクの内容をコピーする。
sudo rsync -aP -H -E -S -x / /mnt
無限再帰にならないため -x オプションが必要。/devは別にコピーする。
sudo rsync -aP -H -E -S /dev /mnt
シングルユーザモードで実行するのが望ましい。 理想はKnoppixなど立ち上げて両方をデバイスとしてコピーすることか。
私は今回動かしたままコピーしたけど(なんて冒険)。 不整合が起きるだろうファイルは引っ越し後に再コピーした。
grubをMBRにインストール
難しいことは何もない(はず)
% sudo grub Probing devices to guess BIOS drives. This may take a long time. grub> root (hd1,0) grub> setup (hd1) grub> quit
HDDの入れ換え
Thinkpadなら簡単♪
reboot
みごとリブートすればめでたくHDDが160GBに。
と、書くとスムーズに行ったように思えるだろうが、 実際は慣れていないのでさんざん失敗した。
以下に失敗の履歴とその対処を書く。
/devのコピーを失敗
/devをコピーするために
sudo rsync -aP -H -E -S /dev /mnt/dev
というコマンドを使った。これでは/dev/devというディレクトリができてしまう。
grubのインストールの失敗
grubではディスク番号とパーティション番号が0始まり。 デバイスファイルでは1始まりなのに注意。
*1 後で思えば/devのコピーに失敗していたかも
というわけで、イベント本番。 ホテルをチェックアウトしてそのまま地下の会場に降りるだけなので楽ちん。
最初のプログラムは脳科学者の茂木さんと平鍋さんの対談 であったのだが、平鍋さんがいきなり遅刻する。 台風の影響だそうだ。が、遅れは10分くらいでたいした影響は無かった。 動揺せず「アジャイルで行きましょう」としゃべりでカバーする茂木さん、かっこいい。
で、アジャイルっぽい話についていろいろ。 茂木さんが(ITにはそれなりに詳しくても)開発のことは ご存じないのを、想像力で上手に補完しているところが 面白かった。
その後、講師控え室で、 茂木さんや、(TRONの)坂村先生と名刺交換。 また、名刺ジャンケンに強そうなのをゲットした。
茂木さんと平鍋さんとで写真も撮影。 茂木さんくらい(テレビにも出てて)有名な人と一緒の写真だと 身近な人にも自慢できる。
業界の有名人とかだと、 本当はどんなにすごい人でも、私の家族とかピンとこないものね。 以前、アラン・ケイととった写真を見せて この人がどんなにすごい人か解説してもポカンとしていたものなあ。
ああ、私ってば、なんてミーハー。
で、午後は私の講演。
実はタイトルは先方の希望。 まあ、文句を言わずに承諾したので向こうが悪いというわけではない。
が、「Web2.0」も「エンタープライズ」も イメージ先行で明確な定義がない、どっちかっていうとマーケティング向け用語である。 そこを逆手に取ったプレゼンの流れとした。
内容についてはITProの記事「【XDev】「とりあえず作って,後から作り直せ」,Rubyのまつもと氏が語るエンタープライズ開発」に詳しいのでそちらに譲る。
結構乱暴な論旨だし、反発を感じる人もいそうな気がするけど(「お前なんかに何が分かる」とか、「客がそんなの受け入れてくれたら苦労は無いよ」とか)、 そこはそれ、現状に妥協して変化しない理由を探せば、いつもいくらだって見つかるわけで、 だから変化しなくても良いというわけにはいかないだろう、ということで。
その後、併催のITPro Challengeに顔を出す。
70人ほどの箱なんだそうだが、この3倍の箱を用意すべきであった、と思う。 もちろん、主催者側の諸般の事情も承知しているわけだが。
全般に面白かった。感想は他の人に任せるが、 「みんな若いなー」という年寄りじみた感想を受けたということだけは 特筆しておこう。やっぱ、世代が違うんだよねえ。
飛行機の時間の関係で戀塚さんの話以降は聞けなかったのが残念だ。
ScalaとGroovyでRay Tracingプログラムを動かして、 その速度差はやはり動的型言語であるGroovyと(型推論付き)静的型言語であるScalaの 違いであると言う結論。
しかし、実際にプログラムを見ると、Groovy版も型指定してるんだよね。
となると、動的型、静的型の違いと結論づけるのはちょっと早すぎるかも。 どっちかっっていうと処理系の作りとか、そういうところに関係してそう。 あと、多用している浮動小数点数をどのようにwrapしてるかとか。
コメントを見るとGroovy版の遅い理由は以下のものが考えられるようだ。
最後のはあんまりという気もするが、まあ、単純にそこまで手が届いてないのだろう。
ところで、Rubyも浮動小数点数は即値ではなく、オブジェクトとして 取り扱っているのでGroovyと同じ問題がある(が、Groovyよりはずっと速いみたい)。 最近はメモリも安くなっているし、VALUEがdoubleを中に含むことができる 96bit(packed)とか128bitとかの言語処理系を作ったら、 性能特性はどう変化するだろうか。
RubyConf 2007の登録が開始された。 参加希望者はそろそろ活動を開始しないと、 ホテルの手配とか面倒なことになるかもしれない。
私は例年、主催者側にお願いしてて、楽ばかりしてるけど。
カンファレンス集合後は、メソッド名を名字に持つことで知られる二人のうちの一人、 Jim Freezeのお宅にお世話になる。ちなみにもう一人はAdam Key。
日曜日は教会へ。アメリカはどこもそうだけどかなり大きめ。 200〜300人くらい?
駐車場があまりに広いので感動した。
日曜学校はブルース・ウィリスみたいなかっこいい先生だった。 私もああいう感じで年をとりたいものだ。 とかいって、実際はあんまり変わらなかったりして。 白人の年齢はよくわからない。
夕方、インタビューを受ける。ビデオカメラも入った本格的なもので、 一生懸命英語でしゃべったんだけど、なにを話したか覚えてない。 なんか変なことを口走ってなければいいけど。
夕食は日本人宅で、Freeze家の皆さんと日本食をご馳走になった。 テキサスでもちゃんとした日本料理が作れるのね。 感動した。