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Matzにっき


2008年02月21日 [長年日記]

_ オレゴンOTBC

ポートランドからビーバートンへ移動。

Open Technology Business Centerでミーティング。 なぜオレゴンがオープンソースか、などとかいうような話を聞く。

Linusをはじめとして意外な(?)有名人が ポートランド近辺に住んでいるとかいうような話であった。 Linusはあまり表に出ることが好きでないということだが、 よくいくコーヒーショップは知られているのだとか。

島根から来た人たちは、なんとか参考にできないかと思っているのか 大変熱心に聞いていた。

似ているところ

  • 中央からは離れている
  • 自然が豊か
  • 空間に余裕がある

似てないところ

  • 地元指向な若者
  • 人口(ポートランド圏人口は180万人)
  • 半導体産業

シリコンバレーよりはポートランドの方が島根っぽい?

でも、オレゴンの場合、オープンソースの背景にはIT産業が、 IT産業の背景には半導体産業があるわけで、 その辺は見逃してはいけないと思う。

そのほか、Rubiniusの話とか(なぜかポートランドにいるEngineYardのエンジニアから)、 Rubyをどう使ってるかとか、オープンソースがどうとか、 教育機関での取り組みとか。

Wikiの父、Ward Cunninghamも来てた。 Wardにあうのは久しぶり。2005年のOSCON以来か。 最近はaboutus.orgというサイトに取り組んでいるんだとか。

aboutus.orgは現在Mediawiki(PHP製)なんだけど、 段階的にRubyに移行しつつあるんだとか。

2001年に最初にWardに会った時には「Smalltalkに似てて良い言語だと思うよ。私は使ってないけど」 とのお言葉をいただいたのだが、それから7年、Ward自身がビジネスでRubyを使うようになるとは 時代も変わったものだ。

私自身もプレゼンしてくれという話だったので、 先日Sunでしたのと同じRubyアソシエーションについて発表する。 今回は通訳を付けてもらえたので日本語で発表したのだが、 途中からスライドは英語だし、通訳の人と英語で話したりしているうちに混乱してしまって 英語で話し出したり、ややわけのわからないことになってしまった。

あと、LUNARRの濱口さんが発表された。 高須賀さんは訪日中だそうで、残念ながらいらっしゃらなかった。 濱口さんは、なんていうんだろう、日本人的なところと、 全然そうでないところをあわせもったとても不思議な雰囲気を持った人であった。 この人が「やれる」と思ったというだけでLUNARRに期待できる。そんな感じがした。

後で、高須賀さんとも電話でお話する機会があった。びっくり。

_ オレゴンディナー

OTBC関係者およびportland.rb(Portland Ruby Brigade)の合同ディナー。

大変楽しかった。全員とゆっくり話せなかったのが残念だ。 Gemstoneの人と隣り同士になっていろいろ話した。 やっぱりポートランド近辺に住んでるRandal Schwartz(Schwarzian TransformのRandal)が 今は彼の下で働いててSmalltalkを書いてるんだとか。

もっとも彼は以前もSmalltalk書いてたんだそうで、 知ってる人にとってはそんなにびっくりするようなことではないのかもしれないけど、 私はびっくりした。


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