iPod touchでRubyを動かすための手順の詳細。
こういうのを見るとiPod touchほしくなるなあ。
もっとも携帯音楽プレイヤーを使わない私には 厳密にはPDAとしては使えないiPod touchは少々合わないのだが。
ドリコムアワードの件で松江に来ていただいた時の インタビュー。
ドリコムアワードの審査は結構大変だったのだが、 やはり「私ならでは」という基準を期待されているのだろう と思って他の人とは違いそうなものを選んだのだった。
日経に母校(大学)の先輩がいらっしゃって、 その方がお話ししたいということで、日本経済新聞社を訪問。 子会社のBPには日ごろからお世話になっているけど、 日経本社ははじめて。
いろいろな話を聞かせていただく。 また、プログラミング言語周辺の(偏見の混じった)意見も述べさせてもらう。
貴重な時間であった。
その後、同じく東京駅近辺(パレスホテル)で、 島根県企業立地セミナーで講演。 微妙に遅刻して、スタッフの方に心配をかけてしまう。 ごめんなさい。
島根県はもともと製造業を対象に企業誘致活動を 継続してきていたのだが、今年、知事が代わったこともあって、 IT系企業に焦点を絞った活動をするのだそうだ。 今までのコネクションが少なくどうなることかと思ったが、 いざ会場まで出かけてみると予想以上に盛況であった。 めでたし、めでたし。
で、島根県知事や松江市長が並ぶ中で、 なんかその辺のプログラマが偉そうにしゃべらなくてはならないと言うのは それなりに恐れ多いことである。
あ、島根県(と松江市)のIT企業誘致政策は、かなり厚遇で、
など。なんか小規模な企業ならほとんど負担なしに進出できるような..。
あと、私に続いて、 県の県境者の人がバーチャルリアリティ研究の成果を報告していらっしゃった。 こちらはずっと地に足がついた(金になりそうな)話で 実際に事業がいくつか進んでたりするようだ。 意外な技術が蓄積されていると。
あ、Rubyの事業も発展中ですよー。
このイベントについては、ITProに記事が出ている。
懇親会も大変に盛況で、あやうく飛行機を逃すところだった。
で、講演でも引用し、ちょうど今日、正式発表になったのが、これ。
カカクコムの「食べログ.com」が Ruby on Railsに移行完了という話。
実は、食べログの移行は8月に行われる予定だったのだが、 性能その他で問題が発生し、途中では「Railsはやっぱりやめようか」という話まで出ていたとか。 その後、うち(NaCl)とスマートスタイルが お手伝いしたこともあって、期待されていた性能を達成して、 10月22日運用開始ということになったとのこと。
ちょうど懇親会にいらっしゃっていたスマートスタイルのCTOにお話をうかがったところ、 MySQLのチューニングが大きな課題であったとのこと。 スケールするシステムは、それなりにノウハウが必要であるという ある意味あたり前のことが、また明らかになったということか。
4480063870 梅田望夫さんの新作『4480063870』が刊行されるという話を聞く。
一番驚いたのは目次に私の名前が登場していること。 えーっ。
目次
- 序章 混沌として面白い時代
- 一身にして二生を経る/オプティミズムを貫く理由/「群衆の叡智」元年/グーグルと「産業革命前夜」のイギリス/学習の高速道路と大渋滞/ウェブ進化と「好きを貫く」精神/リアルとネットの境界領域に可能性/フロンティアを前にしたときの精神的な構え
- 第一章 グーグルと「もうひとつの地球」
- 営利企業であることの矛盾/グーグルはなぜこんなに儲かるのか/奇跡的な組み合わせ/グーグルの二つ目の顔/「もうひとつの地球」構築の方程式/「経済のゲーム」より「知と情報のゲーム」/利便性と自由の代償としての強さを
- 第二章 新しいリーダーシップ
- 人はなぜ働くのか/まつもとゆきひろが起こした「小さな奇跡」/オープンソース成功の裏には「人生をうずめている人」あり/ウェブ2・0時代の新しいリーダー像/ウィキペディアのリーダーシップ/「知と情報のゲーム」と「経済のゲーム」の間に起きる齟齬/事業機会を失ってもコミュニティの「信頼」を/なぜネットでは「好きなことへの没頭」が続けられるのか/良きリーダーの周囲に良き「島宇宙」ができる/総表現社会参加者層の台頭
- 第三章 「高速道路」と「けものみち」
- 高速道路を猛スピードで走る少女/日本のシステムで息苦しい思いをしている人のために/「高く険しい道」をゆくには/「見晴らしのいい場所」に行け/高速道路を降りて「けものみち」を歩く/「五百枚入る名刺ホルダー」を用意しよう/「流しそうめん」型情報処理、つながった脳、働き者の時代/「けものみち力」とは/正しいときに正しい場所にいる
- 第四章 ロールモデル思考法
- ロールモデル思考法とは何か/なぜ「経営コンサルティング」の世界に進んだか/ロールモデルの引き出しをあける/「十九世紀初頭の新聞小説」とブログ/日本の若者を応援するときのロールモデル/自分の志向性を細かく定義するプロセス/ブログと褒める思考法/生きるために水を飲むような読書、パーソナル・カミオカンデ/行動に結び付けてこそのロールモデル思考法
- 第五章 手ぶらの知的生産
- 知のゴールデンエイジ/世界中の講義・講演を瞬時に共有できる時代/十年後には「人類の過去の叡智」に誰もが自由にアクセスできる/手ぶらの知的生活/これからの知的生活には資産より時間/ネットは知恵を預けると利子をつけて返す銀行/「文系のオープンソースの道具」が欲しい/群衆の叡智を味方につける勉強法/ネット空間の日本語圏を知的に豊穣なものに
- 第六章 大組織VS.小組織
- 情報共有と信頼/やりたいと思う仕事に自発的に取り組む/情報共有と結果志向型実力主義/有事には情報共有を前提とした組織になる/小さな組織は情報共有で強靭になれる/小さな会社で働き、少しでもいい場所に移ろう/「三十歳から四十五歳」という大切な時期を無自覚に過ごすな/自らの内部にカサンドラを持て/「古い価値観」に過剰適応してはいけない
- 第七章 新しい職業
- 「新しい職業」と「古い職業」/「新しい職業」の誕生を信じる人は「ウェブ・リテラシー」を/オープンソースが生んだ新しい「雇用のかたち」/「志向性の共同体」とスモールビジネスの経営/スモールビジネスとベンチャー/ビル・ゲイツの後半生を徹底肯定する/世界の難題の解決にネットが本格的に利用される時代
- 終章 ウェブは自ら助くる者を助く
- 人工国家に似た「もうひとつの地球」ができれば/より求められる「自助の精神」/サバイバル優先、すべては実力をつけてから
- あとがき
「小さな奇跡」って、そんなの起こしたことあったっけか。