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Matzにっき


2007年08月18日 [長年日記]

_ IPA未踏ソフトウェア創造事業2006年度下期千葉PM採択プロジェクト最終成果報告会

YARVプロジェクトも含め、いろいろと発表する会。

今回はそのプロジェクトが無駄でないことを示すためか、 プロジェクト成果の社会的インパクトについても紹介するのだとか。

で、うち(NaCl)や永和さんや楽天から 「エンタープライズRuby」な未来について語ってもらうんだそうだ。 もちろん、YARVそのものについても、ささだくん自身による解説がある。

時間の都合がつけば私も行きたかった。

_ [言語] The rantings of Clinton Forbes: The D Programming Language versus a Datsun 240Z

D vs Ruby」を 受けて、「そんな比較、意味無いじゃん」とばかりに書かれたパロディ。

言語の比較って難しいよね、特に客観的になろうとすると。

たとえば、「Ruby's Named Parameter Passing, and its Sometimes Confusing Use in Rails」のコメント欄では、

Aesthetics aside, you should select Python over Ruby if you care about Unicode (and therefore XML) or need native threads or want more performance. Those are the indisputable ones. The disputable ones are: you want to build a large application from parts without worrying about name clashes OR you need to make maintenance easier by having a consistent, language-enforced coding style OR you need to reduce the cost of training new programmers by using a language with a simpler syntax.

Now what I've been looking for for a year is the reverse statement. Aesthetics aside, you should choose Ruby over Python if .... where the answer does not involve Rails. Rails aside, what problems are intrinsically a better fit for Ruby than for Python? Is it really just "tastes great, less filling?"

とある。「Rubyは遅いし、Unicodeサポートはプアだし、 美的感覚を除いてはPythonを選ばない理由はないんじゃない?」のだそうだ。

私でさえはっきり言語化できないけど、PythonとRubyとじゃ利用感が全然違い、 それは単なる「Aesthetics」である(ので重要ではない)という感覚は あまりに感覚を重要視していない気がする。

もっとも、美観についてもPythonを選ぶ人が多いのは、 それはそれで納得してるんだけど。

_ The Multicore Kerfuffle and a Dose of Reality at Mark Nelson

マルチコアの未来。

マルチコアになったらそれを活用するには特別なOSやソフトウェアが必要になる という論調が多いが、よく考えてみれば、普段我々はある特定のプロセスにCPUパワーを 全部預けるようなコンピュータの使い方はしていない。

日常的に複数のプログラムが動作しているのが当たり前なんだから、 コアの増加についてそんなに心配することはないのではないか、という話。

そういえば、我々が一番問題にしがちなWeb系では元々サーバープロセスがいっぱい いるんだからあまり難しいことを考えなくてもマルチコアは十分に活用できるよね。 スレッドだの、軽量プロセスだの、あまり心配しなくてもいいのかもしれない。


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