以前、この日記で話題にしたWizpyだが、とうとう出荷されたらしい。
で、話題にしたおかげか一台モニターとして送っていただいた(4Gモデル、白)。 さっそく起動してみる。
見かけは普通のメディアプレーヤーである。軽い。 オーディオサンプルとしてKDEの起動音が3種類(ogg)、 ビデオサンプルとして数分のaviファイルがついてくる。
USBでPCにつなぐと/dev/sda{1,2,3}として見える。 sda1(FAT)がメディアプレーヤーのデータ、 sda2(ext3)がLinuxのroot、sda3(ext3)がホームディレクトリになるようだ。
オーディオを試してみる。
手元のoggファイルを転送してみるが鳴らない。 サンプルはoggだったので、サポートしていないわけではないはず。 なにか制限があるのだろうか。今度は 手元のmp3ファイルをいくつか試してみたが、こちらは問題ないようだ。 ちゃんとID3も認識するようだ。添付のユーザーガイドには 歌詞も表示できると書いてあったが適当なデータが無いので試せず。
まあ、普通のプレイヤーだと思う。曲の中での早送りとかスキップとかはないが、 それほど困ることはないだろう。
次にビデオを試してみる。 どうもDivXをサポートしているようなので、mpeg4エンコーディングのaviファイルを いくつか試してみるが、全滅。エラーが表示される。 いろいろ試行錯誤してみたが、どうやら映像のサイズが正確に 160x128 でないと 表示できないようだ。この点、ユーザーガイドは不親切だ。
そこで、手元にあった動画をmencoderで変換する
mencoder -vf scale,expand=160:128 -zoom -xy 160 -o 出力.avi 入力ファイル
これで表示できる。 もしかしたら「-oac mp3lame」、「-ovc lavc」のいずれかまたは両方が必要かもしれない。 YouTubeからダウンロード(youtube-dl使用)してきたファイル とかなら問題なく表示できる。160x128というサイズなので 字幕とかの細部は見えないが、こんな小さい画面でそれを期待する方がおかしいだろう。 オーディオ同様、動画もスキップはできないのであまり長い動画再生には向かない。 ビデオ再生を止めてオーディオ再生してしまうと再生場所を覚えていてくれないので(仕方ないとは思うが)、映画とか見ようとすると、その間はずっとwizpyが占有されてしまう。
こんな画面で映画を観るか? と問われると、まあ、そうだよね、としか答えられないが。
その他にもFMラジオ機能とか録音機能とかもあるのだが、 当面使うことはなさそう。特にFMラジオは私のオフィスでは電波を拾えなかった。 あまり電波が強くないのか。
あと、UTF8のテキストデータの表示機能があるのは興味深い。 テストデータを見る限り、ちゃんとハングルなども表示できるようだ。 アラビア文字とかは試してないが、BiDiまでは期待できないだろう(読めないから確かめられないけど)。 対応していたらびっくりだ。
さて、全般にプレイヤーとして見る時には、ユーザガイドの不親切さが目につく(音楽データの転送方法すら書いてない)が、それはTurboLinuxがwizpyをあくまでも「持ち歩けるPC環境」として 捉えているからだろう。そりゃそうだ、単なるメディアプレーヤーとしてはちとお高い。
で、PCにつないでブートしてみる。 起動はさほど速くないが(遅いというわけではない、念のため)、 無事にTurboLinuxが起動する。 目新しいのはAtokがすぐに使えるようになっている点か。 Firefoxとかもすぐに動くし、 メディアプレイヤーやAcrobat Reader、OpenOffice.orgまでインストールされているので これがどこでも使えるというのはそれなりに便利な気がする。
Rubyも(PerlもPythonも)インストールされてるし。
メニューからターミナルが起動できないのはちょっと意外だった。 あくまでもWindowsっぽいデスクトップ環境を目指すってことなんだろうか。
後はローカルPC上のディスク領域を使うことができるMyPC機能とか、 有償(1年目は無料)のwizpy clubなるものが提供してくれるWebストレージとかも あるのだが、ここでは時間切れで試せず。
最後、もっとも意外だったのは、末娘(2歳)に オーディオプレイヤーが大ウケだったこと。 「おかあさんといっしょ」の曲を聞かせてやったら 手放さず、とうとう聞きながら眠ってしまった。
wizpyはお子様にも大人気だった、ということで。
新言語。
AFNIX is a multi-threaded functional programming language with dynamic symbol bindings that support the object oriented paradigm. The language features a state of the art runtime engine that supports both 32 and 64 bits platforms.
なのだそうだ。
なんかLispっぽいけど、一番外側の括弧が無かったり、 ところどころブレースを使っているところはJavaとかに日和ってるかも。
今年はオープンソーススタック元年になるだろうとの予測。
オープンソースの商用サポートサービスのビジネスチャンスは もうだいぶ前から存在しているが、SpikeSourceをはじめとする 「スタックサービス」が成功するかどうかはまだ断言できないと思う。 先日、直接SpikeSourceに行って、彼らのやっていることも聞いてきたし、 その(技術的)価値は大いに認めるものだが、 市場がそれを受け入れるかどうかは別の話だろう。
MySQLなどのように開発元と密着していない状態での 「スタックサービス」は技術的な点とは別に「顧客からの理解をどう得るか」とか、 「コミュニティとの距離をどう取るか」という課題がある。
簡単ではないが、ぜひ乗り越えてほしい。