なんか渡辺千賀さんのコラムに私も登場している。
えーと、「日本発で世界で使われているソフトが少ない」理由でしたら、 私も英語が理由だと思います。でも、sourceforge.jpとか見てると 「日本発のソフトが少ない」とか「日本のソフト開発力が弱い」とかは感じない。 むしろ、日本の外にどうやって出ていったらよいのかわからない、 というような理由が多いのではないだろうか。
それは言語や文化によって形成されているバリアだと思う。
英語を身につけるのはそのバリアを乗り越える良い手段であることは疑いない。 もっともバリアを乗り越えるために必要な「英語力」は 日本人の多くが想像するよりもずっと小さいものなのだが。
最初、RAA (Ruby Application Archive) を 作った時、これは全部英語にした。で、これに登録することで 海外とコミュニケーションをとって、いわば「海外でビュー」した 日本人プログラマは何人もいると思う。 実はRAAの存在は、私が今までやったことの中でもっとも誇らしいことの一つである。
この時、バリアを乗り越えるのに有効だったのは、 「英語力」とか「英語を学ぶこと」ではなく、「海外とやりとりして当然の文化」であったと思う。
弾さんによる、 英語力を得て、海外に通用するようなソフトを開発しても、 結局アメリカに取り込まれてしまう、Linus (Linux)しかり、 Guido van Rossum (Python)しかり、という話。
英語を操れないと世界デビューはままならず、そして世界デビューした途端に合州国から声がかかる。このジレンマをどう解決していくか。
千賀さんたちなら、「それがなにか」と言いそうな気がするけど。
そうか、あまりそういうことは考えたことなかったな。 少なくとも今まで私に本気で声をかけてきたアメリカ(人|企業)はいなかったし。
でも、もうそろそろ開発場所とか国籍とか 関係なくなってきてるような印象があるんだけど、 それは私がオープンソースな開発ばかりをしてるからかなあ。
先日のリクナビの取材のこぼれ話。
なんとなく、この文章を見ると私がとんでもない高慢ちきな人物なように感じられるけど、 実際にはそんなことはない、と思う。
少なくとも表面的な態度は。
Y Combinatorのサイトそのものについてはさほどでもないのだが、 (私にとって)重要なのはこのサイトの実装。
Y Combinator Startup NewsがArcによるものであることも注目したい。ArcはY Combinatorによる新しいLispの実装である。さすがはPaul Graham氏といったところか。
Arc、あきらめてなかったのか。
昨日作ってたパーサーをYARVコンパイラと結合。 時間内には完成しなかった。
合宿は大変有意義であった。 ここ数日のコミット数から考えても 開発が進んだことは間違いない(1.8.6リリース直前であったこともあるが)。
今日はRubyの14歳の誕生日。もうそんなになるのか。