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Matzにっき


2007年01月01日 元日 [長年日記]

_ [Ruby] The Ruby Virtual Machine

一年の計は元旦にあり、という言葉もあるが、 今年はYARVのSubversionリポジトリtrunkへのチェックインから始まった。 ささだくんは本気である。 年末はこれの作業で終わってしまったのではないだろうか。

で、これで名実ともにYARVがRubyの正式インタプリタエンジンとなることが 確定したので、もはやYet Anotherではなく"The Virtual Machine"と呼ぶべきではないか、 という話をどっかで読んだ(参照元を記録しておくべきだったなあ)。

賛成である。今後はTRVということで、ひとつ、よろしく。

_ [Ruby] matzrubyブランチ on Subversion

YARVチェックインと同時にmatzrubyというブランチを作ってもらうように依頼した。

これは、今までCVS上で1.9が果たしてきた役割である 私の「実験場」の役割を果たす。

というのも、現在は(元)YARVがまだ安定しないので、 私の変更を突っ込むとますます不安定になる危惧があることと、 私自身が(元)YARVの構造を理解していないので、 インタプリタコア(eval.c)に関連する修正を(元)YARV上で実現できないからである。

というわけで、matzrubyブランチは上記の二点(YARV安定と私のYARV理解)が 解決されるにつれてだんだんとフェードアウトする運命にあると認識していただきたい。

とりあえず、

  • シンボルの再分離
  • ローカルインスタンス変数
  • クラス変数
  • privateメソッドの探索方法

くらいまではmatzrubyブランチで行われるのではないか、と。 各項目の詳細については後日。

一方、m17nはtrunkで行われるべきだと思う。 コアと関係ない(はず)だから。

_ 大当たり

夕食の準備が面倒になったので、 近場のファミリーレストラン(特に名を秘す)に食事に。

そしたら、私の注文した鍋物の底から付箋紙が出てきた。 全部食べてから気がついたよ。 新年早々から大当たりだよ。 今年を暗示しているのか。 当たるのが良いことばかりだといいのだが。

で、奥から登場したチーフなる人がどのように対応するのか 興味津々で観察していたのだが、 「すみません」、「申し訳ありません」と繰り返すばかりだった。 口だけなら簡単に言えるんだがなあ、と思いつつ、 一応謝罪は受けておいた。

レジの前でまた「チーフ」が再登場したので、 お金を受け取らないところまでやるのかなと思ったのだが、 やはり謝罪を繰り返すだけだった。 どうも彼にはそれだけの権限はないようだ。

まあ、興味深い経験だった。 もう当分行かない*1

*1  絶対に行かないと言えないのが弱い


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