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Matzにっき


2006年10月11日 [長年日記]

_ [Ruby] ActiveSupport::MultiByte

String#charsメソッドでマルチバイト(UTF-8)対応文字列オブジェクトを返すという拡張。 私がM17Nをぐずぐずしている間に、ユーザレベルでどんどん話が進んでいる。 そのうち、どっちかっていうと私の方が取り残されちゃったりして。

とはいえ、String#charsはlinesからの類推で「文字に分轄した配列(厳密にはEnumerator)を返すメソッド」になる予定なので、違う名前にして欲しかったなあ。

_ [OSS] OSS貢献者佐渡特別賞2006

佐渡さんによる佐渡さんのための私的な「OSS貢献者佐渡特別賞」。

受賞者は

  • Dan Kogaiさん
  • gniibeさん

まあ、さもありなん。IPAの貢献者賞では評価されにくい人を選んでいるのがにくい。

あと、

Matz氏の受賞については審査基準にある1)OSSプロジェクトの規模、普及度、2)プロジェクトでの役割と責任の大きさ、3)個人でのOSS普及への貢献度、4)個人でのOSSコミュニティへの貢献度の4項目に対し、日本人では文句なしの影響があるだろう。...

(ちなみにMatzだけが全ての審査項目をクリアするということが、日本のOSSへの最大の貢献者を意味するわけでも、日本人にはOSSへの貢献者がいないということを私が主張しているわけではない。Matz氏はRuby という大きなプロジェクトのトップで君臨し、Linuxのバザールに近いモデルを体現した人物であり、それでいてLinusなどとは違ってオープンソースという言葉、文化の普及にも熱心な希有な人物であることで偶然に貢献者賞の基準に全て該当するだけのことである。ハッカーであり、プロジェクト管理者であり、エバンジェリスト的でもあるような人物は世界にもほとんど存在しない。一昔前だとSambaのJeremy Allison、今だとASF会長、GoogleのGreg Steinあたりのごくわずかな人間ぐらいだろうか? Linus, RMS, ESR, Perens, Tiemannあたりはちょいと違う。)

という評価は、内心とても嬉しかった。ありがとう。


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