ドリコムの担当者の人がはるばる松江まで訪問してくださる。 Award on Railsの審査員特別賞の選定のためだ。
今朝まで悩みに悩んだが、というかぎりぎりまで決められなかったのだが、 いろいろ悩んだ揚げ句(他の審査員の結果と調整したりもして)、 私からの特別賞作品を選ばせてもらった。
発表まで結果は内緒。
しかし、「審査員の言葉を撮りますから」ビデオを取り出されて、 あせった。そういえばそんなことを言ってたっけか。 はずかしいことである。
私からの審査員特別賞の賞品は「RHG、まつもとサイン入り」。 うれしいかどうか微妙な気がする。
昨日までの大雨はすでにやんでいるのだが、 各地の川から宍道湖に流れこむ流量は一向に減らず、 松江市街、大橋川周辺はとうとう冠水がはじまった。
私が会社から帰る頃には、松江の南北をつなぐ4本の大きな橋のうち、 3本までが通行止となり、市内は大渋滞となる。 私も普段なら20分もあれば余裕で自宅まで帰れるのり、 1時間半くらいかかった。
基本的に松江市は水害に弱い。交通設計としても間違っていると思う。
松江市近辺はだいたいギリシャ文字のΩ(オメガ)を 頭を右側に横に倒したような形状をしている。 頭の丸い部分が宍道湖で、狭まった部分が大橋川という川である。 松江市の市街地は大橋川で分断されており、 先にも述べたように4つの大きな橋でつながっている。 市民は大橋川の北側を「橋北(きょうほく)」、南側を「橋南(きょうなん)」と呼んでいる。
橋北と橋南の交通はかなり多いのにもかかわらず、 橋のさばける交通量は限界があるので、 朝にはいつも渋滞が起きる(...らしい、実は私はいつも朝遅いので渋滞に出くわしたことは滅多にない)。島根半島ってのは北が日本海、南が宍道湖と中海に囲まれているのだが、これらの橋(+あと3本)を落とすと孤立させられるような気がする。原発もあるし、なかなか面白い地域だ。
それはともかく。
周辺の山に降った雨は川を通じて宍道湖に流れこむことになる。 宍道湖の出口は大橋川しかないが、想定外の降雨量になると 水を排出しきれずに今回のように宍道湖の水位が上がることになる。
で、市中心部にあたる松江駅とその近辺はかなり低いのだ。 危険水位(2.5mだったか)を越えるとかなりの領域が水に沈む。 今回も駅周辺はかなり広い範囲で道が川になっていた。 昭和47年にあったという水害では(旧)市街地の半分くらいが沈んだという。
川になった道をむりやり車が通ると波が発生する。 自動車は乗用車でも1トンはある。これらの並みのエネルギーは馬鹿にならず、 道路沿いの住宅のガラスを壊したり、戸を破ったりしたのだそうだ。 それが3本の橋が通行止になった理由。
たいへんなことであった。
そういえばドリコムの中の人はぶじ帰れたのかなあ。