ふむ。「米国の大手IT企業数社がオープンソースコミュニティの進展に影響力を行使しすぎている」のだそうだ。これはどういうことなのだろうか。
ECの情報社会/メディア総合理事会のソフトウェア技術担当主任、Jesus Villasanteは、IBMやHewlett-Packard(HP)、Sun Microsystemsなどの大企業は、オープンソースコミュニティが独立した商用製品を開発するのを奨励する代わりに、彼らを下請業者として利用しているだけだと述べた。
「IBMは顧客に『プロプライエタリなソフトウェアとオープンなソフトウェアのどちらがいいですか』と訊ね、(顧客がオープンソースを望んだ場合) 『了解しました。IBMのオープンソースですね』と言っている。彼らの場合は、オープンソースよりも先に、IBMやSunやHPといった社名が出てくる」
よくわからない。「IBMのオープンソース」とはIBMが開発を主導しているオープンソースソフトウェアという意味だろうか。顧客がオープンソースソフトウェアを望んだ場合、IBMの営業がそのようなオープンソースソフトウェアを進めるのは十分合理的だと思う、そのソフトウェアが要求を満たしている限り。他にもっと「よい」ソフトウェアがあるのに、「IBM製品」を勧めるのはどうかと思わないでもないが、営業というのはそういう傾向があるのはいつものことだ。
なにか違うことを言っているのかな。
「これらの企業は、オープンソースコミュニティの潜在力を下請業者として利用している--現在のオープンソースコミュニティは、米国の多国籍企業の下請け状態にある」とVillasanteは付け加えた。
同氏は、オープンソースコミュニティに対し、これら大企業への依存を減らすように呼びかけた。
「米国の多国籍企業の下請け状態」とは、具体的にはどんな状態か。 想像するに、結局は「IBMのもの」と認識されるソフトウェアの改善にコミュニティの努力が吸い取られている、 ということだろうか。が、実際にはそんなことが起きているのだろうか。 あるいは、それによって問題が起きているのか。
もし、「依存を減らす」、つまり、IBMやSUN、HPのような企業がスタートしたプロジェクトへかかわらない
ことをオープンソースコミュニティが選んだとするならば、
これらの企業にとってオープンソースの魅力が減ってしまうことになる。
そうであれば、「米国の多国籍企業」は今までのようにEclipseやOpenOffice.orgのようなソフトウェアを
オープンソース化するという選択をしなくなるだろう。
このような選択で得をするのは、オープンソースコミュニティでも、
ここで名前のあがっている米穀米国の多国籍企業でもなく、
プロプライエタリなソフトウェア企業、たとえばマイクロソフトだろう。
「下請け」という煽情的な言葉で抑圧されているイメージを煽っても、 結局我々の手にする自由が減ってしまってはなんにもならない。 我々はソフトウェアの自由が欲しいのだ。 その見返りに「米国の多国籍企業」が自分のブランドの改善や自らのビジネスに オープンソースを利用したところで、我々はいっこうに気にしない。
「オープンソースコミュニティは、自分たちの存在を真剣に捉え、コミュニティがコミュニティ自身や社会に貢献していることを自覚しなければならない。コミュニティが自らを社会進化の一部であると自覚し、それに影響を与えようとした瞬間から、われわれは正しい方向に動き出すだろう」 (Villasante)
もうちょっと「正しい方向」を具体的に定義してもらわないとなんとも言えないなあ。 でも、ここで表現されていることだけから考えると、 彼の言う「正しい方向」が本当に正しい方向かどうか自信がない。
ということになったそうだ。詳細は以下の通り。
集中授業について 情報学類開設 授業科目名 計算機システム特別講義IA 科目番号 L51 2511 単位数 1単位 標準履修年次 1〜4年次 担当教員 松 本 行 弘 ネットワーク応用通信研究所 特別研究員 授業概要 プログラミング言語の設計と実装について述べる。単な る処理系の話ではなく、新たなプログラミング言語を作る という視点から、プログラミング言語そのものの設計と、 その処理系の実装に必要な技術について解説する。 日程 7月14日(木)10:00〜18:00 7月15日(金)10:00〜18:00 教室 3A203 履修申請 6月9日(木)〜7月6日(水) TWINSで申請すること。 備考 (世話人教員)システム情報工学研究科 新城 靖
2日かあ。ちゃんと準備しなくちゃなあ。