小飼さんが怒っている。元々は三浦さんのエントリ。
Momokuri's Memo - Code readers daily [Japanese] - CodeFest 2005 JAPAN
だからこそ、CodeFestを日本で開く応援をしたい、推進派になった。人材育成とか、日本発のOSSとか、コードも書かない人に言われたくはない。一緒に取り組んでいる仲間を増やすこと、同じ空間と時間を共有して、フリーソフトウエアの世界を確かに広げた実感を共有すること、それこそが醍醐味ではないか。...おい、何生意気いってんだよ。コードだけでOSSの世界が回ると思ってんのか?「コードも書かない人」だと?だったら言ってやる。必要経費も出さない奴にOSSがなんだかいわれたかねーよ。コードが書けずとも、コーダーに理解を示してくれる貴重な人たちの手を払いのけるようなことを言ってる奴にフリーソフトウェアがなんたるかいわれたかねーよ。
うーむ。まあ「コードを書かない人間に」という表現だと直接コードを書かない人間すべてを排除しちゃうんで表現としてはイマイチで、実際は「コード書きの気持ちがわからない人間に」くらいが正解ではないだろうか。小飼さんはTim O'ReillyやLawrence Lessigのことをあげているが、彼らは自分ではコードを書かないかもしれないが(ただし、Timはコードを書く人のはず)、コード書きの気持ちはかなりわかってると思う。
で、まずそこをはっきりさせておいて、 さらに考えるとどうにも「コードだけでOSSの世界が回ると思ってんのか?」という言葉に引っかかる。 いや、小飼さんの真の意図とは(おそらく)別にこの言葉の表現が非常に気になるのだ。
オープンソースという概念の周辺を取り囲むひとつの生態系がある。 オープンソースプログラマやコミュニティの参加者、 オープンソースビジネスにかかわる人などなどから構成される系である。 わざわざオープンソースという単語を使うところがビジネス臭を感じさせる。 これをとりえあず「オープンソース・エコシステム」と呼ぼう。
小飼さんのおっしゃる通り、オープンソース・エコシステムはコードだけでは成立しない。 開発者以外に、議論に参加する人、ドキュメントを書く人、単なるユーザ、本を買う人、 ビジネスとして利用する人、オープンソース開発者を雇用する人などが集まって絡み合って成立する系だからだ。 そういう意味では「コードだけでOSSの世界が回ると思ってんのか?」という言葉に嘘はない。
また、
コーダー<としても>OSSに関わってる実感から行けば、コード書きなんて一割いかねえよ、必要な作業の。
という言葉も、「必要」が「ビジネスに利用するに十分なクオリティを確保するため」のものであると 考えれば納得できる。個人的にはそれでも1割よりもうちょっと多いとは思うけど。
で、嘘がなく、納得できる内容のはずの言葉なのだが、どうにも私の心に響くのだ、ネガティブに。
おそらく、以下の点について言及が無いからなのだろう。
こういう事実もあるところで、
コーダー<としても>OSSに関わってる実感から行けば、コード書きなんて一割いかねえよ、必要な作業の。MLでコンセンサス取って、ドキュメントを整備して、モノが出来たら広報して伝道してフィードバック受け付けて、それを回すだけのインフラを用意して....未だにコーダーだけでやってけると思ってるのかこの青二才が。
と言われると、はなはだしく萎えるのだ。嘘じゃなくても。 私、上司からこういう言葉をいただいたら、その日のうちに転職を考えます。
そういう意味で、こういう発言をしてしまった小飼さんは、ご自分が想像する以上に 「コード書きの気持ちがわからない人間」になってしまっていると見える。 少なくとも私からはそう見える。 たとえご自身がコードを書くことがあっても、 本人そのつもりが無くても、 他のプログラマに「わかってもらえてる」という信頼を得られない言葉を吐く時点でかなりヤバい。
これらに小飼さんが気づいてないはずはないと思うのだが、 怒りのあまりうっかりしたか、私が思っている以上に小飼さんの心がスーツ化しているということか。 あるいは(元々の三浦さんのエントリがそうであるように)単なる表現上の問題か。
*1 Rastとかうちの会社で作っているものは例外的にそういうのが多いけど
近所で「あーとふぇすてぃばる」なるものが開催されている。 子供たちは学校帰りにいくつも目撃しているらしい。 夜はライトアップされているとも聞く。
そこで、今夜は見学することにする。もっとも30箇所以上ある「あーと」を全部見るわけにはいかないので、 「玉造温泉ゆ〜ゆ」と「玉造史跡公園」にあるものを中心に。
結構おもしろいものが多かった。若い人の作品が多いのね。 多摩美の大学院卒業制作のものが複数あった。
次女がうっかり「バオバブ・プランテーション」のライトにふれてしまって、けっこうな火傷を負ってしまったのは残念だった。 この展示がいちばんきれいでインパクトが大きかっただけよけいに残念。 でも、暗いから注意書とか書いても読まないだろうしなあ。 つい、なんにでも触りたがる次女が悪いと言えばそのとおりだし。
5月末までの展示なので、終わるまでに残りも見よう。