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Matzにっき


2004年11月20日 [長年日記]

_ [映画]『ゴジラvsビオランテ』

通称『ゴジラvs沢口靖子』。先日、NHK BSで放送されたものの録画。

平成ゴジラの2作目で、脚本は確か公募だったはず。 ちょっと素人っぽい印象があってなんだかなあって話ではある。 先日の『怪獣総進撃』(1968)の方が工夫があった気がする。

しかし、興味深い点もあった。

  • ゴジラの細胞を生物兵器に利用するという発想。 これ以降、平成ゴジラでは「G細胞」と呼ばれてこのアイディアは多用される。 割と最近では細胞の代わりに骨を使ってたな。
  • 死んだ娘(沢口靖子)の細胞をバラに組み込み、 さらにそのバラにゴジラ細胞を合成してしまうマッド・サイエンティスト(あえてそう呼ぼう)。 まあ、それはそれでしょうがないし、元々マッドなんだから動機なんてどうでもいいんだけど、 その結果誕生した「怪物」に娘の意識があるってのはいかがなものか。 細胞に意識が宿るとはこれいかに。

後者は「火星軌道にはいつも火星がある」と同様に、 えせ科学の思いこみのひとつかもしれない。 クローン人間が記憶や意識までコピーしちゃうのも同類だよな。 実際には一卵性双生児以下の関係しかないのだろうに。

_ [映画]『十戒

あの名作の50年ぶりのリメーク」などというコピーに惹かれてレンタルしてみる。

まず、すぐに気がつくことは、そのコピーが間違いであること。 なによりタイトルからして違う。チャールトン・ヘストンの『十戒』(1956)の原題は 『The Ten Commandments』だが、この作品は『Moses』である。 なんのことはない、同じ旧約聖書を原作にして作られた映画ではあるが、 この二本の映画には直接の関連はない。

さて、実際に見てみると、私は『Moses』の方が好みであった。 ただ、人によって好みは別れるかもしれない。

『Moses』は旧約聖書の記述にかなり忠実である。 『The Ten Commandments』ほどドラマ仕立てが少ないので、 ドラマティックな盛り上がりでは負けている。 しかし、聖書にある通り「口が重いもの」として描かれるモーセにはリアリティがある、 っていうか、チャールトン・ヘストンかっこよすぎっ。

ばりばりの特殊効果に頼ることもなく、モーセ、アロン、ヘブル人、そしてファラオなど、 それぞれの気持ちの動きを描いていく様子も好感が持てる。 また、222分という時間にもかかわらず、唐突に終わってしまう『The Ten Commandments』に対して、 『Moses』はレビ記の終わり、モーセの最期まで(わずか120分で)描き切っている。

ただ、カットワークがあまり上手でない。突然の暗転がこれほど多用されると学芸会みたい(特に後半)。 あと、いくつかの部分が説明されないので、一緒に見ていた子供たちには補足説明が必要であった。 なんで40年も放浪する必要があったのか、とか。

それでも旧約聖書(出エジプト記からレビ記まで)を読んだことがある人には、 こっちの方がお勧めかな。

主演は『ガンジー』も演じたベン・キングスレー。 クリストファー・リーも冒頭ちょっとだけ登場。 しかし、クリストファー・リーはいい感じに歳をとったせいか、 あちこちの映画で見かけるようになったなあ。 そのうち「ドラキュラ」なんて言われなくなるに違いない。 本人もそれが望みだろう。

_ new essay compares Japan, US

Paul Grahamから「新しいエッセイ」を見てくれないか、とのメールをもらう。 日本(やヨーロッパ)とアメリカを(ハッカー的見地から)比較するというエッセイであったが、 いくつかの事実誤認と、同意できない点があったので指摘するメールを書く。

Eric Raymondからも同じような指摘が来ていた。うーむ、銃だけでなく刀にも興味があったのか。

日本サイドからはこんな記事も見付けた。これもちょっと違うような気がする。

追記:

エッセイは公開されたらしい。 が、Acknowledgmentに私の名前はない。がっかり。Blurbも使われなかったしな。

_ [家族]玉湯小学校音楽発表会

というのが年に一度あり、いろいろと発表をする。 私は楽器ができないので(以下略)。

たいしたものだ。


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