朝日新聞の記事によると 経済産業省はこの夏「ハッカーの甲子園」を開くのだそうだ。
で、そのハッカーの甲子園では
だそうだ。
ここで疑問がある。この「ハッカー」はいわゆるハッカーなのだろうか。 つまり、我々が言うところの「ハック」するところのプログラマである「ハッカー」、 あるいは言葉を変えれば「ハッカーはクラッカーではない」の「ハッカー」なのか、 それとも、最近指摘するのもあきらめそうなマスコミ用語としての「ハッカー」、 すなわちシステム侵入者としての「ハッカー」なのか。
このハッカー甲子園(正式名称は「第1回セキュリティー甲子園」らしい)の競技内容がシステム侵入である以上、 この「ハッカー」は「クラッカー」と同義でシステム侵入者の意味であることが推測できる。
ところが、一方、 朝日新聞の当該記事には、
とあり、経産省もこの大会の目的として
を掲げているらしいので、集めたい人材は「破壊活動に長けた人物」ではなく、「優秀なソフトウェア開発者」としてのハッカーのようにも思われる。
これは一体どういうことなのだろうか。
「ハッカー」と「クラッカー」が混同されているのは周知の事実だが、 そのねじれが生んだ偶然のいたずらなのだろうか。 あるいは、高いシステム侵入能力を持つ人間は、情報を集め、 実践する能力と知識の故に優秀なソフトウェア開発者になれると考えたのか(スクリプトキディーは優秀な開発者にはなれそうにないけど)。
はたして、システム侵入能力の高い人物は、ソフトウェア開発において「優秀な人材」たりえるのだろうか。
いや、待てよ。
という流れが考えられないだろうか。なんとっ、恐るべしニッポン、恐るべし経産省っ。
いやいや、考えすぎに違いない。