«前の日記(2004年02月20日) 最新 次の日記(2004年02月22日)» 編集

Matzにっき


2004年02月21日 [長年日記]

_ [生活]ミュージカル

知人もかかわっている地元の劇団のミュージカルを見に行く。

つい最近まで素人だった人の集まりとは思えない出来で、感動する。 参加したメンバがいかに頑張ったか、 音楽指導者がいかに熱意をこめて指導したかを感じることができるようだ。 暗い舞台の手前で演奏する管弦楽団の人たちにも拍手。

しかし、大変すばらしい舞台ではあったが、ストーリーには感動できなかった。

これは、私が違うものを求めているのか、ミュージカルの「文法」を知らないせいか、それとも...。

感心できなかったのは以下の点だ。

  • 説明すべき点が説明されていない。

    たとえば、小道具として薬が出てくるのだが、この薬の効能が理解できない。 なぜ先代社長が悪用を恐れて開発を中断してしまったような薬を飲むと、 悪役がみな改心してしまうのか。なら、中断することなかったじゃん。

  • 説明するべきでない点は説明される。

    たとえば、主人公は「才能はないけど優しい人」という性格づけがされているようだが、 その「優しい」ことは冒頭の歌によって直接紹介され、あとは一切でてこない。 いや、途中とってつけたように女性に対して「優しい」箇所があるんだけど、 あれはナンパしているようにしか見えない。

  • キャラが立ってない。

    ごく一部の例外(悪役)を除いて、だれもどんな性格の人なのかよくわからない。 性格を反映したセリフ・エピソードが(上述のナンパを除いて)見当たらない。 おまけに似たような登場人物が多く、混同してしまいそう。

ここは音楽指導者には音楽に専念してもらって(音楽は大変良かった)、 次回からはシナリオは別の人に任せるというのはどうだろうか。

と、こんなところに書いてもまったく意味がないのだが、書かずにはいれなかったということで。


«前の日記(2004年02月20日) 最新 次の日記(2004年02月22日)» 編集